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「地域の力を活かした支援を」日本で初開催の国際会議

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2015年9月1日から3日までの3日間、京王プラザホテル(東京都)にて「第三回アジア太平洋CBR会議(CBRアジア太平洋ネットワーク、障害分野NGO連絡会、公益財団法人日本障害者リハビリテーション協会共催)」が開催されました。本会議は、46の国と地域から551人が参加し、それぞれの団体で行っている障がい者支援について全体で共有し、アジア太平洋地域全体での方向性を決めていくことを目的としています。AAR Japan[難民を助ける会]は、CBR会議の実行委員のメンバーとして、関係団体の方々とともに、約1年間準備に取り組んできました。本会議の準備・運営に携わった、タジキスタン事業担当の大室和也の報告です。

地域で障がいの問題に取り組もう

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行政職員や草の根で活動する障がい当事者などが参加し、白熱した議論となりました(2015年9月3日)

CBRとは、Community Based Rehabilitationの略で、日本語では「地域に根差したリハビリテーション」と言います。これは、貧困や機会の不平等など障がいのある方々が抱える課題や困難を、障がい当事者やその家族、地域の方々、政府・非政府系のサービスなど地域のマンパワーを活用して解決していこうとする手法です。1978年に世界保健機関(WHO)が導入してから世界中に広まり、現在では、世界にCBR活動を行う団体のネットワークが出来ています。その支部であるCBRアジア太平洋ネットワークには、現在37ヵ国が加盟しています。

今回のCBR会議は、1日目に多様な障がいについて、2日目に地域のマンパワーの動員などについて、そして3日目は関係当事者間での持続的な連携について議論されました。5つの全体会、13の分科会、ポスター発表、サイドイベントなど、世界的な潮流について把握・議論する場や、現場の課題について議論する場が設けられ、会議が終わった後も会議場や廊下で参加者が話し込むなど、議論の熱が冷めない場面も見受けられました。そういった人々の様子を見ていると、準備・運営で疲れきった心身もほぐされていきました。

タジキスタンの生の声を届けました

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タジキスタンで活動する唯一の日本のNGOとして、現場の状況を報告しました(2015年9月3日)

AARは会議の準備・運営だけでなく、現在タジキスタンで行っている「障がい児のためのインクルーシブ教育推進事業」についての発表も行いました。「インクルーシブ教育」とは、障がいの有無によらず、それぞれが住む地域において、すべての子どもが共に適切な教育を受けることです。実現のためには、教師、教材、教室や校舎、教育システムなど、さまざまな視点から、特別なニーズを有する児童に対応する学習環境を整えることが必要です。タジキスタンでは、多くの障がい児が教育の機会を得られないでいるため、AARは2014年から、一般の学校に障がい児も通えるように、学校のバリアフリー整備や教員研修を実施しています。

発表は、この会議のために来日したタジキスタン事務所スタッフのハリモフ・フィルズと私の2名が行い、AARの概要、タジキスタンでの支援の詳細、また支援した結果などについて写真を見せながら説明しました。ほかの2つの演題も含め90分という短い時間でしたが、参加者との活発な質疑応答を行い、AARの活動やタジキスタンの状況を理解していただくことができたと感じています。また、本会議にて、AARの野際紗綾子がCBRアジア太平洋ネットワークの役員に選出されました。今後インクルーシブ教育が根付いた社会の実現のために、加盟団体の連携・調整を担っていきます。

会議での発表の詳細は、今後、CBR会議のホームページに掲載される予定です。

「会議の成果をタジキスタンの障がいのある方々に還元したい」
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CBR会議は、私にとって大きなターニングポイントとなりました。さまざまな国で事業を実践している参加者との出会いがあり、彼らとの議論の中で多くを学ぶことができました。タジキスタンで活動する他団体との関係も強化できましたので、連携して障がい者支援活動に取り組んでいきたいです。これからの私の使命は、ここで学んだことを、タジキスタンの障がいのある方々に還元していくことだと感じています。

タジキスタン事務所スタッフ ハリモフ・フィルズ

【報告者】 記事掲載時のプロフィールです

東京事務局 大室 和也

大学卒業後、理学療法士として働きながら大学院で介護予防を研究。その後病院勤務を経て、青年海外協力隊に参加し、ウズベキスタンの国立リハビリテーションセンターで患者へのリハビリや職員への指導を行う。帰国後、2013年8月にAAR入職。京都府生まれ

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