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カンボジア:インクルーシブ教育のフォーラムを開催

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政府とNGOが協力しながら企画

カンボジアでは、教育環境が整っていない、周りの理解が得られないなどの理由で、障がいのある多くの子どもたちが学校に通えていません。AAR Japan[難民を助ける会]は、障がいの有無に関わらず子どもたちが一緒に学ぶ「インクルーシブ教育」を、カンダール州の小学校で推進しています。そこでは、学校のバリアフリー環境を整えるとともに、障がい児の受け入れに慣れていない学校の先生への研修などを行っています。

2016年12月8日に、首都プノンペンで、複数のNGOと共同で、第5回インクルーシブ教育国内フォーラムを開催しました。このフォーラムは、NGOが情報や意見の交換を通して共通認識を持ち、ともに現状を把握しながら政府の取り組みを後押しすることを目的とし、企画されました。カンボジアには、障がい児の教育を受ける権利を保障し、インクルーシブ教育を推進していくための法律や政策はあるものの、現状では、それが実行に移されていないことが多いのです。
カンボジアでインクルーシブ教育に取り組む複数のNGOが政府の協力を得ながら2012年から毎年実施しており、4度目となる前回のフォーラムから、AARも主催団体の一つとして企画から携わっています。
また、前回のフォーラム後、AARを含む関係NGOや障がい当事者団体の間で、インクルーシブ教育のさらなる推進に向け、協力して活動していくための部会が設立されました。また政府では、教育省内に障がい児教育を専門に担当する特別教育局が新たに設立されました。

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オープニングセレモニーで主催団体の一つとして壇上に立つAARカンボジア事務所の園田知子(右)(2016年12月8日)

今回の第5回フォーラムは、この部会が中心となり、特別教育局とも連携しながら準備を進め、当日は教育省や社会福祉省内の障がい担当部門、各州の教育局、NGOや国連などのほか、多くの障がい者を含む合計170名以上が参加しました。
当日は、まずNGOや教育省特別教育局による、インクルーシブ教育を推進するための取り組みについて発表があり、その後、4つのテーマ(1.教員研修/2.障がいの識別・医学検査/3.学校運営/4.モニタリング評価)について、良い点または機能している点、課題、今後に向けた提言を話し合うグループ協議が行われました。

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モニタリング評価ついて協議する参加者。左端はAARの現地スタッフ(2016年12月8日)

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障がい者団体による手話講座も開かれました(2016年12月8日)

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グループディスカッションに参加するAARの向井郷美(中央)(2016年12月8日)

グループでは、インクルーシブ教育に対する国家財政支出の増加や法律や政策の実効性強化など、国が果たす役割に加えて、郡および学校の取り組み、またNGOを含む開発関係者に求められる役割について、幅広い提言がなされました。

また、障がい者とともにフォーラムを作り上げるという点を重視し、視覚障がい者が自分の経験を共有する時間や、障がい者団体のダンスや手話講座などの時間も設けました。

今後は、これらの提言や本フォーラムで得られた学びを部会メンバー間で再確認し、インクルーシブ教育のさらなる推進に向けて、教育省の取り組みを後押ししていくことになります。
AARは、一人でも多くの障がい児が適切な支援を受けながら、同年代の子どもたちとともに学べるよう、本フォーラムの実施も含め、今後もインクルーシブ教育の推進に取り組んでまいります。

【報告者】 記事掲載時のプロフィールです

カンボジア事務所 向井 郷美

2013年11月より東京事務局で主にカンボジア事業を担当し2015年3月よりカンボジア駐在。日本の中学校や中国の高校で教師として働く中で、教育を受けたくても受けられない子どもの問題に関心を持ち、大学院で国際協力について学ぶ。青森県出身

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