ミャンマー避難民：緊急支援チームが現地入り

コックスバザール県の避難民キャンプ。簡素な小屋が密集しています（2017年11月7日）

今年8月にミャンマーのラカイン州北部で発生した、イスラム系少数派からなる武装勢力とミャンマー治安部隊の衝突の後、膨大な数の避難民が隣国のバングラデシュに逃れています。その数はこれまでに61万人を超え、多くの避難民が日々厳しい生活を送っています。
AAR Japan［難民を助ける会］は、11月3日に緊急支援チームをバングラデシュに派遣し、現在バングラデシュ南東部コックスバザール県の避難民キャンプで、必要な支援を行うべく調査を行っています。

ミャンマー避難民の女性に話を聞くAARの古川千晶（中央）と大室和也（左）（2017年11月7日）

ソヨドイスラムさん（男性、35歳）は10月中旬、ラカイン州ブシダ地区からバングラデシュ・コックスバザール県の避難民キャンプに逃れて来ました。しかし、その道中で家族10人の内7人とはぐれ、今はどこにいるのかわかりません。キャンプに到着したばかりで、まだ物資を受け取るための登録ができておらず、周りの人から食べ物を分けてもらっています。
足に障がいのあるソエムタアローンさん（男性）は、自宅が燃やされ、松葉杖で約20日間かけてバングラデシュの避難民キャンプまで歩いてきました。ソヨドイスラムさん同様、まだ支援物資を受け取れていません。

避難民キャンプ内はテントが密集して建てられ、人々はそのなかで地面にゴザを敷いて寝ている状況です。水道はあるものの、トイレの真横にあるなど、水の安全性は確保できていません。生活排水やゴミの処理も追いついておらず、衛生面で多くの問題を抱えています。AARは引き続き調査を続け、必要な支援を行ってまいります。
どうか緊急募金に皆さまのご協力をお願いいたします。