東日本大震災:「まごころキャンペーン」のチョコレートとメッセージをお届けしています
AAR Japan[難民を助ける会]は、北海道の六花亭製菓株式会社のご協力により販売しているチャリティチョコレートに、皆さまからお寄せいただいた応援メッセージを添えて東日本大震災の被災地へ届ける「まごころキャンペーン」を行っています。被災地用にチョコレート(1箱税込500円)をご購入いただくと、AARが責任を持って被災地にお届けします。2012年度は、11月24日から12月25日までに1052個のお申し込みをいただき、すでに863個を岩手県(陸前高田市、釜石市、大槌町)と福島県(相馬市、新地町)で、仮設住宅などにお住まいの方々に直接お届けしました。
「全部違うんだね」とメッセージを読み合う姿も
2012年12月15日、福島県新地町のがんご屋仮設住宅でAARが開催した「地域みんなで元気になろう」イベントに参加された約150名の皆さまにチョコレー トとメッセージをお渡ししました。がんご屋仮設住宅には、新地町の住民だけでなく、浪江町や富岡町などから避難している方も多く暮らしています。チョ コレートとメッセージを嬉しそうに受け取られた佐々木摘子さん(75歳、右写真手前)は、「浪江町の自宅が避難地域にあるため、家はあるのに戻れない。ひとり暮らしだし、これからのことが心配」と不安な気持ちも話してくれました。子どもたちはチョコレートのかわいいパッケージにも大喜び。参加された皆さんは、 「メッセージが全部違うんだねー」と、それぞれが受け取ったメッセージを嬉しそうに読み合っていらっしゃいました。
子どもたちもチョコレートの配付を手伝ってくれました
12月18日、岩手県大船渡市の末崎町山岸仮設でのチョコレートのお届けには、仮設で暮らす子どもたちも手伝ってくれました。「全国からチョコレートとメッセージが届いていますよー」と、住民の方々に元気いっぱいに声をかけてくれました。受け取った皆さんは、メッセージと子どもたちの声に、「嬉しいね、元気が出るよ」と笑顔を見せてくれました。
被災地では、震災から2度目の冬を迎えています。今も大勢の方々が、家族を失った悲しみを抱えていたり、津波のトラウマに苦しんだり、故郷に戻れない不安を抱えたりしながら生活されていました。
「高齢のため現地まで行けずに過ごしていました。このチョコレートが届くことで、元気を出していただければ大変うれしく思います」
「何も出来ない自分はただ心の中で、皆さまが少しでも平穏で少しずつでも心が晴れてくる事を強く願っています。忘れてはいません!」
「こちらも生きる力をいただいき、励まされています。お身体お大事に。心を込めて」
寄せられたあたたかい言葉に、たくさんの方が「励まされる」と話してくれました。昨年お渡ししたメッセージを今も大切に持ち続けている方もいらっしゃいました。
AARはこれからも、被災地の方々へ、物だけでなく心を届ける活動を続けてまいります。「まごころキャンペーン」は3月末まで行います。引き続き、ご協力をお願い申し上げます。
【報告者】 記事掲載時のプロフィールです
東京事務局 松本 夏季
2012年4月より東京事務局にて広報担当。大学卒業後、大学院在学中に国際機関でインターンとして勤務。大学院卒業後、AARへ