ミャンマーで地雷対策活動を始めました
地雷被害の集中するカレン州に事務所を開設
AARは今年7月1日より、ミャンマー(ビルマ)東部のカレン州で、地雷対策活動を開始しました。AARはミャンマーでは1999年よりヤンゴンに事務所をおいて地雷被害者を含む障がい者の支援を実施しています。
世界最悪の地雷汚染国のひとつであるミャンマーでは、これまで外国の団体による地雷対策活動を公に認めていませんでしたが、昨年からようやく地雷問題の調査や対策活動を受け入れる方向に方針を転換してきています。中でもタイ国境に接するカレン州は、60年にも及ぶ政府軍と武装勢力との戦闘が続いた地で、2012年に停戦合意がなされたばかりであり、国内の地雷被害の半数が集中しているとも言われています。地雷や不発弾は、紛争終結後も長く人を傷つけ、さらに除去が進まない土地での農業や地域開発の妨げとなるなど、経済発展にも大きな影響を及ぼします。日本を含め外国企業の進出が目覚ましく、急激な経済発展を続けるミャンマーでは、地域の平和と発展を阻害する地雷の対策は急務です。
AARは昨年からジャパン・プラットフォーム(JPF)参加団体※が合同で行った現地調査に参加。その結果を受け、今年7月からカレン州に職員の岡山典靖と古川千晶を派遣して地雷回避教育の活動を始めました。今後、同州の言語や文化慣習に合わせた教材を作成し、これを活用して来年3月末までに約6,000人に地雷事故にあわない方法を伝えていく予定です。
AARは、これまで20年近くにわたり、旧ユーゴスラビアやアフガニスタン、アンゴラ、スーダンなどで地雷対策活動を行ってきた実績があります。
※ジャパン・プラットフォーム(JPF)とは、NGO、経済界、政府が協力・連携して、難民発生時・自然災害時の緊急援助をより効率的かつ迅速におこなうためのシステムです。
派遣スタッフのプロフィール
岡山 典靖(おかやま のりやす)
AARアジア事業統括
2004年にAARに入職し、6月より9年間、ラオス駐在員として障がい者支援事業に従事。現在はAARのアジア事業統括として、ミャンマー、ラオス、カンボジアの事業をまとめている。46歳、兵庫県出身
古川 千晶(ふるかわ ちあき)
AARミャンマー地雷対策事業統括
2010年にAARに入職し、10月よりハイチ駐在員として大地震被災者支援に従事。2012年1月からは東京事務局員としてアフガニスタンの地雷対策事業を担当。2013年よりミャンマー事業を兼任。34歳、大阪府出身
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