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地雷・不発弾対策 Mine Action

©THE HALO TRUST

被害を生み続ける
「悪魔の兵器」

地雷は、一度埋設されると半永久的に効力を保ち続け、無差別に危害を加えます。
2018年までの20年間に報告された被害者数は世界で13万人以上にのぼります。
その多くは戦争と関係ない一般市民です。

※紛争地などでは、被害状況のデータが収集できないため、
実際にはもっと多くの方が被害に遭っていると考えられています。

Story シリアの地雷被害者のストーリー

地雷があるのは知っていた。
でも、ほかに道はなかった。
ハーシムさん(34歳)

義足をつけた父親のハーシムさんと三人の子どもが手をつないで並んで立っている©Yoshifumi Kawabata「子どもたちにだけは心配させたくない」と明るくふるまうハーシムさん。
「義足を付けて働けるようになったら、またレストランを開きたい。」

シリアでレストランを経営していたハーシムさん。町にISがやってきて、5,000人が殺されたと言います。捕まったら、確実に殺される。そう思ったハーシムさんは地雷原を走って逃げるしかありませんでした。

「ISが地雷を敷設していることは知っていました。でも、ほかに道はない。視界のきかない深夜、逃げようとして、地雷を踏んでしまいました。」

スカーフを足に巻いたけれど、出血は止まらず、ハーシムさんは、ひざから下を切断せざるを得ませんでした。

※年齢は取材当時のものです。

6,000万人以上の人々が
地雷の危険と隣り合わせで
生活しています。

今も約60か国・地域で地雷が残っており、1日に約19人が被害に遭っているといわれていますが、正確な数は誰にもわかりません。

戦争が終わっても半永久的に残り、転がったサッカーボールを取りに行った子どもが、生活用の水をくみに出かけた人が、地雷の被害に遭っています。

  • 地雷の残っている国・地域

    60
    地域

  • 1日に被害に遭っている人数

    1

    19

出典:Landmine Monitor 2020を加工

地雷被害を防ぐための方法が掲載されたのノートをうけとり嬉しそうに笑っている男児二人荒野で防護服を着て地雷撤去作業を行っているスタッフポスターを使用して地雷の説明をしている女性スタッフ地面に敷いたラグの上に座る親子 母親は義足をつけている©THE HALO TRUST

Story 娘を失った母親のストーリー

娘はもう戻ってきません。
ほかの家族に同じ思いを
させたくない。

アイーシャさん(仮名/44歳)

長椅子に腰かけている女性。スカーフで顔全体を覆っている※現地の情勢の悪化のため、受益者の安全を守るためにイメージ写真を使用しています

「あまりにも悲しい出来事で、あの日のことは忘れることができません。」

アイーシャさん(仮名)は、当時8歳だった娘を地雷事故で亡くしました。地雷の被害に遭わない方法を知っていれば、と悔やまずにはいられません。

「ある冬の日、薪を集めるために娘と山に出かけたとき、娘が“ママ!ちょうちょがいる!”と言って走っていきました。“そっちに行ってはだめよ!”と叫んだ瞬間、爆発音が鳴り響きました。誰にも私の家族が直面したような目には遭ってほしくありません。」

※年齢は取材当時のものです。

終わらない脅威

2013年まで順調に減少していた地雷・不発弾の死傷者数は、2016年に跳ね上がりました。そこから減少した2019年においても最少であった2013年と比較すると1.6倍の死傷者数となっています。

数十年前に使われた地雷の除去も未だ終わらないまま、新たな紛争や、即席爆発装置(IED : Improvised Explosive Device)と呼ばれる新しいタイプの爆発物の使用が増えていることが要因です。

地雷・不発弾の年間被害者数

地雷・不発弾の年間被害者数の推移を表した棒グラフ。1999年から2013年まではなだらかに減少していたが、2014年以降増加している。

出典:Landmine Monitor を加工

AARは、地雷の危険と隣り合わせで生活しなければいけない人々を守り、
被害に遭ってしまった人々を支える活動を行っています。

AARの取り組み Our activities

被害に遭わない方法を伝える

地雷回避教育を受ける女子児童たち

地雷回避教育を受ける子どもたち

地雷・不発弾の危険と隣合わせで生活する人々に
地雷回避教育を

地雷や不発弾をすべて取り除くには気の遠くなるような長い時間が必要です。除去がすべて終わるまでの長い間、そこに暮らす人々は地雷の危険と隣り合わせで生活しなくてはなりません。そんな人々が、被害に遭わないようにするため、地雷・不発弾がどんな形をしているのか、見つけたらどうしたらいいのかなど身を守る術を教えています。

地雷被害者のこれからを支える

初めて義足をつけた地雷被害者の女性(ウガンダ)

初めて義足をつけた地雷被害者の女性(ウガンダ)

被害に遭ってしまった人に、車いすや義足、
リハビリなど必要なものを届けます。

地雷・不発弾の被害者、戦闘に巻き込まれてけがをした人は、お金に余裕がないなどの理由で医療サービスになかなかアクセスできません。AARは協力団体を通じて車いすや義足などを提供したり、現地団体と協働でリハビリの機会を提供したりしています。「またこんなふうに歩けるようになるなんて思わなかった」。支援した方からはそんな声も聞かれます。

地雷を除去し、
安全な土地を取り戻す

地雷除去作業(アフガニスタン)©THE HALO TRUST

地雷除去作業

埋められた地雷や落ちている不発弾を
最後の一つまで取り除き、安全な土地に。

紛争の結果、地雷や不発弾で汚染されてしまった土地で、再び人々が安全な生活を取り戻すためには、そこに埋まっている地雷や、落ちている不発弾を最後の一つまで取り除く必要があります。AARは、地雷除去を専門とするイギリスの団体ヘイロートラスト(THE HALO TRUST)を通じて、地雷除去活動を行っています。

参照
Landmine Monitor 2019/2020 ICBL発行