
活動レポート
ウクライナ難民を中長期的に支援:モルドバ
2023年4月26日
©Yoshifumi Kawabata
モルドバはウクライナとルーマニアに挟まれた内陸国です。
1991年に旧ソ連から独立し、ヨーロッパの中では経済規模が比較的小さい国です。
ロシア軍によるウクライナ侵攻によって、多くのウクライナ難民が流入(通過)しました。
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面積 | 3万3,843平方キロメートル(九州よりやや小さい) |
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人口 | 264万人(2020年:モルドバ国家統計局。トランスニストリア地域の住民を除く) |
首都 | キシナウ |
民族 | モルドバ(ルーマニア系)人(75.1%)、ウクライナ人(6.6%)、ロシア人(4.1%)、ガガウス(トルコ系)人(4.6%)等(2014年:モルドバ国勢調査) |
言語 | 公用語はモルドバ(ルーマニア)語。ロシア語も一般に通用 |
宗教 | キリスト教(正教)など |
※出典:外務省ホームページ
2022年2月、ロシア軍がウクライナへの軍事侵攻を開始し、50万人を超える難民がモルドバに流入しました。その多くはモルドバを通過して他の国に避難していますが、経済的な理由などから約8万5千人の難民がモルドバに滞在しています※1。男性のウクライナからの出国が原則禁止されているため、難民のほとんどは女性や子どもたちです。他のヨーロッパ諸国と比べて経済的に貧しく人口も少ないモルドバにとって、大規模な難民の流入は大きな負担となっています。
50万人以上
流入した難民の数は50万人以上 ※1
首都のキシナウ市内及び近郊にある数カ所の避難所で、温かい食事や食材を提供しています。また、洗濯機や冷蔵庫などの家電製品や家具、日用品なども配付しています。避難所ではなく市中の一般家庭やホテルなどに滞在している難民の方に、食料や衛生用品などを配付する活動も行っています。
©Yoshifumi Kawabata
爆撃の音を耳にするなど、戦争を体験した人々は心に大きな傷を負っています。戦禍から逃れてきた母親や子どもたちの心のケアを目的として、安心できる場所や遊び場を提供しています。難民を受け入れている学生寮では、一室を子どもたちの遊び場とし、おもちゃやボードゲームなどを提供しました。
©Yoshifumi Kawabata
「子どもたちの笑顔を見ると笑顔になれます」
スザンヌさん(35歳)
ウクライナの自宅から5キロほど離れた軍事施設が攻撃され、子どもたちのためにモルドバへの避難を決心しました。AARの食料支援がなかったら、町で恵んでもらうか、危険をおかしてウクライナに戻るかしかありませんでした。本当に感謝しています。支援してもらった遊び場で遊ぶ子どもたちの笑顔を見ると、母親たちも笑顔になれます。