
活動レポート
「ここでは全員が家族」知的障がい者施設:ウクライナ現地報告
2023年4月18日
©AFP=時事
ウクライナは1991年に旧ソ連から独立したヨーロッパの国です。
2022年、ロシア軍がウクライナに侵攻し、多くの国民が家を追われて難民・国内避難民となりました。
第二次世界大戦後最悪とも言われる人道危機が続いています。
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面積 | 60万3,700平方キロメートル(日本の約1.6倍) |
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人口 | 4,159万人(クリミアを除く)(2021年:ウクライナ国家統計局) |
首都 | キーウ(キエフ) |
民族 | ウクライナ人(77.8%)、ロシア人(17.3%)、ベラルーシ人(0.6%)、モルドバ人、クリミア・タタール人、ユダヤ人等(2001年国勢調査) |
言語 | ウクライナ語(国家語)、その他ロシア語など |
宗教 | ウクライナ正教及び東方カトリック教。その他、ローマ・カトリック教、イスラム教、ユダヤ教など |
※出典:外務省ホームページ
ロシア軍による軍事侵攻によって、人口の約1/3にあたる国民が住み慣れた故郷からの避難を余儀なくされました※1。その半数以上は国内避難民として、ウクライナ西部などの比較的安全な地域に退避しています。長距離の移動が難しいために国内に残っているお年寄りや障がい者もいます。また、国土の約40%が地雷や不発弾によって汚染されており※2、終戦後、難民・国内避難民が故郷に戻る際に大きな障壁となります。
1,300万人以上
難民・国内避難民の数は
1,360万人※1
250,000㎢
250,000平方キロメートル(国土の約40%)が
地雷・不発弾で汚染 ※2
ウクライナ西部の修道院には、北東部から避難してきた女性や子どもたちが身を寄せています。AARは、ウクライナにネットワークを持つポーランドの修道会と協働して、ポーランドで調達した食料や医薬品、衛生用品、子ども服などをウクライナに輸送し、修道院や近隣に避難している人々に配付しています。また、子どもの遊び場や地下シェルターの整備も行っています。
©THE HALO TRUST
ウクライナでは以前から地雷・不発弾による被害が多数報告されていました。さらに今回、軍事行動の一環としてロシア軍が道路沿いや農作地に地雷を埋設したことにより、多くの国民が危険にさらされています。AARは地雷除去を専門とする団体と協働して、地雷・不発弾対策の活動を行います。
人道危機においてもっとも深刻な影響を受けるのは、障がい者など普段から社会的な支援を必要としている方々です。AARはウクライナの障がい当事者団体と協働して、国内にとどまる障がい者への支援を行います。避難所の整備やケアワーカーの派遣、現金給付など、一人ひとりのニーズにあった支援を提供します。