64回目の「沖縄慰霊の日」に寄せて
認定NPO法人 難民を助ける会
理事長 長 有紀枝
本日、6月23日、沖縄は64回目の「沖縄慰霊の日」を迎えました。
第4回(2008年)沖縄平和賞受賞団体として、沖縄戦で命をなくされた方々の苦しみに思いを馳せ、先の戦争で亡くなられた皆さまのご冥福を改めて衷心よりお祈り申し上げます。
難民を助ける会は、これまで、カンボジア、ラオス、アフガニスタン、パキスタン、アンゴラ、スーダン、モザンビーク、ボスニア・ヘルツェゴビナ、コソボ、グルジア、レバノンなどで、地雷や不発弾の除去支援、被害者支援、子どもたちが地雷の事故に遭わないための啓発活動を行ってまいりました。その観点から、私たちは、沖縄県でいまだに不発弾がみつかり、被害が発生している現状を憂慮し、一日も早く、不発弾の完全な除去が進み、被害が二度と起こらないこと、被害者の方が安心して支援を受けられることを願っております。
奇しくも沖縄慰霊の月である6月10日、国会では、クラスター爆弾禁止条約の批准案が可決されました。同条約は、クラスター爆弾の使用・開発・保有・移転の即時禁止、10年以内の不発弾の除去、8年以内の保有分の破棄とともに、被害者の支援を義務付けています。
私たちは、日本政府のクラスター爆弾禁止条約批准の決定を心から歓迎し、同時に、私たち自身、沖縄平和賞受賞団体として、沖縄県の皆さま、沖縄戦で亡くなられた方々の平和への願いを胸に、人々が安心して暮らせる世界の実現に向け、さらなる地雷・不発弾対策事業を実施してまいる所存です。
沖縄県は、琉球王国時代、「万国津梁」(世界の国々をつなぐ懸け橋)として活躍し、今も国際交流を重視しておられる県です。私たち難民を助ける会も、「万国津梁」をNGOの活動を通じて、実践してまいることを、「沖縄慰霊の日」に改めて誓いたいと思います。