後藤健二さんの訃報に接して
このたび、シリアで拘束されていた湯川遥菜さんと後藤健二さんが殺害され、亡くなられたとの報に接し、深い悲しみと、言葉にならない思いとともに、謹んで心より哀悼の意を表します。
後藤健二さんとは、AARが2000年にチェチェン難民支援を開始する際、現地の難民の方々の情報を教えていただいて以来のお付き合いでした。その後、海外のAARの活動現場での撮影をお願いしたり、職員向けの勉強会で講師をお務めいただいたこともありました。現場に入るとはどういうことか、その心構えなど語りあったこともございました。紛争で傷つく子どもや故郷を追われた人々の姿を伝えようと、勇敢に、そして真摯に活動を続けてこられた後藤さんは、職業は異なりますが、志を同じくする私たちの大切な仲間でした。
拘束が報道されて以来、無事の解放を祈っておりましたが、このような結果となり、言葉もありません。ご本人のご無念、そしてご遺族および関係者の皆さまのご心痛はいかばかりかとお察し申し上げます。衷心よりお悔やみ申し上げますとともに、後藤さんと湯川さんの魂が、今は安らかであることをお祈りいたします。
なお当会では、今後もより一層職員や関係者の安全に配慮して活動を行ってまいります。
AAR Japan[難民を助ける会]
理事長 長 有紀枝