東京事務局 広報・支援者担当
長井 美帆子
被災から復興へ ハイチ緊急支援報告会&写真展
記事掲載時のプロフィールです
今年1月にハイチ共和国を襲った大地震から半年余りが経過した8月。難民を助ける会では、ハイチの被災状況、難民を助ける会の緊急支援、そして今後の復興支援についてご報告するため、JICA地球ひろば(東京都渋谷区)にて写真展と報告会を開催しました。
写真で伝える甚大な被害
写真展「ハイチから、明日へ。-ハイチ大地震の記録-」は、8月3日~15日まで1階イベントホールで開催。難民を助ける会の緊急支援チームのメンバーとして被災直後に現地入りし、支援活動に携わったフォトジャーナリスト川畑嘉文氏が撮影した写真約30点を展示し、被災地の状況とそこに生きる人々の姿を伝えました。
「報道が減って忘れかけていたハイチ地震のことを思い出した」「関心を持ち続けることの大切さを感じた」など、訪れた方々から多くの感想や激励のメッセージが寄せられました。
「まるで戦争直後のようだった」地震発生直後の様子を報告
8月11日「被災から復興へ ハイチの明日をみつめる」と題した報告会を開催しました。初めに川畑氏が、自身の撮影した写真を交えながら、瓦礫の山となった市街地や絶望に打ちひしがれた被災者の様子を紹介。2002年に訪れた「9・11」アフガニスタンの写真と比較し、「被災後のハイチは、まるで戦争直後のようだった」とその被害の甚大さを訴えました。
「ハイチを後にした際、被災者はまだまだ苦しい状況にいるのに、自分だけが逃げてきたような感覚にとらわれた。こうして写真を多くの方々に見てもらうことによって、ハイチを忘れないようにしたい、そして、これからのハイチを見つめていきたい」と話しました。
続いて、同じく緊急支援チームとして派遣された東京事務局の堀越芳乃が、ハイチでの現地団体との協力関係の構築や、物資の調達、輸送、配布の様子などを詳細に報告。配布した実物の支援物資も用意し、参加者に手にとって見てもらいました。また同チームの加藤亜季子が、障害者を中心とした被災者への教育・医療支援といった今後の復興支援活動について説明しました。
ご参加いただいた駐日ハイチ代理大使のウィネアー・ジャン・バティスト氏は、「ハイチの身体障害者は60万人以上、地震後さらに増えており、障害者を対象とした支援に深く感謝している。ハイチだけでなく世界の障害者のために何ができるか、より大きな視点で活動して欲しい」と難民を助ける会への感謝と期待を述べました。
報告会には40名を超える方々にご参加いただきました。活発な質疑応答もされ、ハイチ大地震への関心の高さがうかがえました。現在ハイチでは、2名の駐在員が現地スタッフとともに、障害者のための学校や医療機関の仮設施設の建設および医薬品、機材、教材の提供といった復興支援を継続しています。引き続き、皆さまの温かいお力添えをお願いいたします。
●あなたの街でハイチ写真展を開きませんか? 写真展「ハイチから、明日へ。-ハイチ大地震の記録―」の神戸や福岡での開催を企画しています。詳細が決まり次第お知らせいたします。 また、写真を展示してくださるギャラリーや会場も募集しています。詳しくは難民を助ける会までお問い合わせください。03-5423-4511(担当:杉澤芳隆) |
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