ウガンダ事務所
河津 志貴保
ウガンダ:難民居住地で心が弾んだできごと
2016年12月よりウガンダ事務所で南スーダン難民支援事業を担当。大学卒業後、ブルキナファソで水・衛生啓発活動を行う。帰国後、スイスに留学し平和構築・紛争解決を研究。難民への教育支援に専念するためAARへ。埼玉県出身。
記事掲載時のプロフィールです
ウガンダ北部のビディビディ難民居住地区には、隣国南スーダンなどから逃れた27万人にのぼる人々が暮らしています。長期化する避難生活を見据えて、AAR Japan[難民を助ける会]は教育支援に力をいれています。スーダン出身の子どもたちとウガンダ人の教員とでは、民族や言語が異なるため、教育体制を整備するのは大変な仕事です。そのようななか、ランチタイムはリフレッシュできる大切な時間。そのランチタイムに嬉しいできごとが...。駐在員の河津志貴保がお伝えします。
世界最大規模の難民居住地のレストラン事情
私の活動拠点となっているウガンダ北部のビディビディ難民居住地は、世界最大規模の難民受け入れ地区となっており、第1地区から第5地区まで分かれています。第1地区から受け入れを開始したため同地区の方が後からできた第5地区より活気があるように思います。第1地区にはレストランが何軒かあり、ここでの活動の際にお昼ごはんの心配をする必要はありません。
最近は一番支援が必要とされている第5地区での活動が多いのですが、この地区にはレストランがありません。さらに第5地区からAAR事務所までは車で約1時間かかるため、同地区で1日活動があるときは先にロレックスと呼ばれるファーストフード(写真参照)を買ってから活動に行くか、お昼ごはん抜きという選択肢しかありませんでした。
辛口の先生も大絶賛!リピーター続出
しかし...ついに先日!その第5地区にレストランがオープンしました!といっても、難民居住地の果ての果て。嬉しさ半面、ご飯のクオリティはあまり期待していなかったのですが、これがとても美味しい!今ではAARが主催する難民と地域住民混合のスポーツイベントや教員研修でもこのレストランにご飯を注文しています。食事に対して辛口コメントをする先生たちも満足気に完食していました。
1食でこんなに選ぶ 主食3つ、主菜1つ、副菜2つ
ウガンダの食事はとにかく主食のチョイスが多いです。まず、スイートポテト、カボチャ、ジャガイモ、白米、ブラウンライス、マトケ(甘くないバナナを茹でてつぶしたもの)、ポショ(トウモロコシの粉をお湯で練ったもの)、ゴンジャ(焼きバナナ)、キャッサバ、カロ*写真参照)などから大体3つくらいを選びます。次に、メインを羊の肉、牛肉、鶏肉、または魚から1つ選び、最後にサイドメニューをビーンズ、キャベツ、ゴベ(モロヘイヤのピーナッツソース和え)、ドド(葉もの炒め物)などから1つまたは2つ選びます。
サツマイモの色から学ぶ深い話
主食のおすすめは甘くてホクホクなスイートポテトです。ウガンダには日本でも同じみの紫色のサツマイモと白いサツマイモがあります。以前、白いサツマイモを見て「あれはヤム芋?」とAARのベテランドライバー、アハメッド先生に聞きました。すると「その白い芋も紫のサツマイモと同じサツマイモだよ。僕と君と同じ。肌の色は違うけど、切ったら同じ血が流れているだろう。」と教えてくれました。なかなか深い返しでしたが、とにかくどちらもおいしいサツマイモだそうです。
メインの肉はスープで煮込んだものや、揚げたものがあります。どのお肉も美味しいのですが、特に羊の肉は臭みもなく柔らかいのでおススメです。新しいレストランの羊肉もとても美味しい!スープにピリピリ(唐辛子)を入れて、40度越えの暑い季節も元気にのりきって、活動に専念していきます。