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ウガンダでコロナ対策のマスク配付:エーザイと協働

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スタッフからコンゴ難民の男性がマスクが入った箱を受け取っている

マスクを受け取る保健ボランティアのコンゴ難民男性(左)=ウガンダ西部チャングワリ難民居住地で4月29日

AAR Japan[難民を助ける会]は新型コロナウイルスの感染対策支援として、製薬大手のエーザイ株式会社(本社:東京都文京区)と協力し、アフリカ3カ国(スーダン、ウガンダ、ザンビア)にマスク25万枚を送ります。その第一便が4月30日までにウガンダ西部の難民居住地に到着し、保健・医療活動に取り組むスタッフに配付されました。

隣国コンゴ民主共和国から流入した難民が暮らすウガンダ西部のチャングワリ難民居住地では、これまでに119人のコロナ感染が確認され、そのうち1人が死亡しています。診療所や医療従事者が限られているうえに、マスクの数が絶対的に不足しており、コロナに加えて結核やマラリアなどの感染症対応が充分ではありません。

同居住地には日本から送られたマスク10万枚が届き、AARウガンダ事務所では国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)や医療支援団体と協議のうえ、診療所および居住地内で衛生啓発活動などに従事する保健ボランティア246人とコミュニティリーダー79人に配付することにしました。

教室のような場所に20人ほどのボランティアたちが椅子に座り、医師の話を聞いている

日本から届いたマスクについて説明するUNHCRの医師と保健ボランティアたち=チャングワリ難民居住地で4月29日

UNHCRのウガンダ人医師、ロナルド・ルベガさんは「遠い日本からマスクを送ってくださった皆様に感謝します。マスクは難民居住地での感染症予防に有効活用します」。コンゴ難民で保健ボランティアのジュヤンベ・マーキさんは「私たちの保健医療活動では、深夜に急患で呼び出されることもあり、患者に接する際に感染予防のマスクは欠かせません。保健ボランティアのための医療品支援は非常に不足しているので、日本からの支援はとても助かります」と話しています。

AARとエーザイは、「顧みられない熱帯病」のひとつであるマイセトーマへの対策事業をスーダンで共同実施しています。エーザイが調達した不織布製マスク25万枚をアフリカのコロナ対策に役立ててほしいとの打診を受けて、AARが衛生改善や難民支援活動を実施している3カ国の現地事務所などを通じてニーズ調査を行い、配付先を決めました。ウガンダのほかに、スーダン=首都ハルツームのコロナ対策拠点病院に12万枚、ザンビア=近隣諸国から流入した難民の居住地・再定住地の診療所に3万枚をそれぞれ送る予定です。

AARは2020年以降、コロナ感染対策の緊急支援として、日本国内の障がい福祉施設・障がい関連団体にマスクや消毒液を届けているほか、海外13カ国の難民や障がい者、貧困家庭に衛生用品や食料品などを配付しています。コロナ禍では社会的に弱い立場の人々がより大きな影響を受けています。世界中の誰もが等しくコロナの脅威にさらされる今、互いの思いやりと連帯こそが、この未曽有の危機を乗り越える力になると私たちは考えます。

AARのコロナ対策の取り組みへのご理解・ご支援をお願い申し上げます。

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