タジキスタン事務所駐在
宮本 奈穂子
にんじん細切り名人?!タジキスタンのバザール事情
2010年6月よりタジキスタン・ドゥシャンベ事務所駐在。大学卒業後、社会福祉士として勤務後、青年海外協力隊員としてフィジーの養護学校で活動。帰国後、大学院で国際保健・公衆衛生を学び、難民を助ける会へ。長崎県出身。
記事掲載時のプロフィールです
食材やその調理方法は、その国の文化を色濃く反映しているもの。
今回は、2010年6月にタジキスタンに赴任したばかりの宮本駐在員のフレッシュな驚きをお届けします。
今までに、様々な国を旅行や仕事で訪れてきましたが、私がいつも楽しみにしているのは、そこに暮らす人たちの生活感と活気に満ちた市場(バザール)を歩き回ることです。今回、私が赴任したタジキスタンの首都ドゥシャンベでは、幸いなことに事務所から徒歩10分のところにバザールがあり、赴任当初から足しげく通っています。
市場では青々した野菜、色とりどりの果物が豊富に並べられています。その中で特に目を引くのが、ずらりと並んでひたすらにんじんを細切りにする人々の姿と細切りにんじんの山。下ごしらえをして売られている野菜は、にんじんだけです。
にんじんは、日常の食事から、人が集まる席では欠かせない料理「プロフ」(羊肉または牛肉、にんじん、豆などが入った炊き込みご飯)までとてもよく使われる食材。泥汚れを洗う・皮をむく・細切りにする、というのが面倒で、細切りにされたものを買う人が多いそうです。
ちなみに、値段は普通のにんじんのおよそ倍!!タジキスタンの主婦はにんじんの細切りもできないほど忙しいの!?と思いつつ、市場で細切りニンジンを切る鮮やかな手つきにいつも感動しています。
赴任して3カ月。まだ現地語(タジク語・ロシア語)は挨拶程度しか話せませんが、早くお店の人たちと会話を交わしながら買い物を楽しめるようになりたいものです。