ラオス事務所駐在
岡山 典靖
女優の遠藤久美子さんが車いす工房を見学されました
2004年6月よりラオス駐在。大学卒業後、青年海外協力隊の魚養殖隊員としてバングラデシュへ。その後、水産分野でのODA事業を担当。その後NGOの駐在員としてネパールで5年勤務後、難民を助ける会へ。趣味は魚釣り。
記事掲載時のプロフィールです
女優の遠藤久美子さんが、2月21日、難民を助ける会が独立行政法人国際協力機構(JICA)と連携してラオスで行う車いす事業の現場を訪問されました。JICAが主催する「著名人モニタリング」というプログラムの一環で、国際協力に関心のある著名人が、JICA事業やJICAとNGOとの連携事業を視察するというものです。
「海外の現状を少しでも多くの人に伝えたい」
アフリカのニジェールで青年海外協力隊員を取材したことがきっかけで、国際協力に関心を持つようになったという遠藤久美子さん。海外と日本とのつながりや、海外の現状を一人でも多くの人に伝えたいという思いで、今回のプログラムに参加してくださいました。
2月20~23日にラオスを訪れJICA事業地を視察。難民を助ける会の事業地である車いす工房へは2月21日に来訪されました。この工房は、事業が始まって10年経った今でも、ラオスで車いすを提供する唯一の施設です。その説明を受け、遠藤さんは工房のラオス人スタッフたちへ、車いす作りへの思いや苦労などについて質問されました。中には自ら車いすを使っている障害者もおり、「車いすを使うことが生活でどのように役立ってきましたか」、などと熱心に尋ねられました。
工房内で特に遠藤さんの目を引いたのは、工房で車いすと一緒に作られている手漕ぎ三輪車のようでした。「日本ではこうした形のものは見たことがないです」とのコメント。よくぞ目をつけてくださいました。いつも車いす事業という名称に隠れてしまい、これだけを紹介する機会がないのですが、障害者にとってはこの手漕ぎ三輪車は自転車のような存在で、障害者がある程度長い距離を移動するためには実に役立っています。
普段は来訪者、それも特に外国人が訪れると緊張してシーンとなる工房のラオス人スタッフたち。今日も遠藤さんへ皆の眼差しが集中する中、誰からともなく思わず「ガーム(美しい)!」の声。これで少し雰囲気が和らいだようでした(笑)。
ラオスの後はカンボジアを訪問された遠藤さん。日本に戻られたら、ラオスやカンボジアの現状やご自身が感じたことをブログに書かれるそうです。ぜひ多くの方々に伝えてください。