駐在員・事務局員日記

知られざるタジキスタンの楽しみ方、教えます

2015年12月22日  タジキスタン
RSS
執筆者

タジキスタン事務所
荒木 梢

2013年11月よりタジキスタン駐在。大学を卒業後、NGOや在京エジプト大使館での勤務を経て、米国の大学院で教育学と国際開発を研究。「困難な状況にある方々に直接支援を届ける仕事がしたい」とAARへ。「タジキスタンの方々が本当に必要としていることを考え、実践していきたい。初心を忘れず、勉強しながら頑張ります」。趣味は旅行、ヨガ、美術館巡り。神奈川県生まれ

記事掲載時のプロフィールです

皆さんはタジキスタンと聞いてどんなところを想像されますか?娯楽がないと言われていた首都ドゥシャンベも近年建築ラッシュを迎え、レストランやお店など少しずつですが増えてきています。
さて、今回はドゥシャンベや、近郊の地区で楽しめる娯楽をタジキスタン駐在2年の荒木梢が紹介します。

山岳国家ならではの絶景

blog1511_1923_1lake.jpg

エメラルドグリーンのイスカンダルクル。圧巻の景色です(2014年6月21日)

「世界の屋根」と呼ばれるパミール高原を有するタジキスタン。国土の90%以上が山岳地帯であり、ドゥシャンベ市も標高700メートルに位置し、春夏秋は登山、冬はスキーが楽しめます。ドゥシャンベから車で4時間ほど行くと、アレクサンダー大王の名前に由来するイスカンダルクルという名の美しい湖があり、山を越えると現れるエメラルドグリーンの水面にはいつも魅了されます。タジキスタン西部の都市パンジャケントに行けば、ハフトクルと呼ばれる7つの湖も見ることができます。タジキスタンの豊かな自然は季節によって表情を変え、いつ見てもとても美しいです。

魅力あふれるドゥシャンベの街

blog1512_1923_11araki.jpg

タジキスタンの小物はとても鮮やかです。右は筆者(2015年12月6日)

自然豊かなタジキスタンですが、首都ドゥシャンベでは買い物も楽しめます。旧ソ連時代の雑貨や陶器、布などを扱う店があり、レトロな模様がとても可愛いです。年に数回あるクラフトフェアには、タジキスタン全土から集まった職人の作品が並びます。可愛い小物や色鮮やかな伝統の布製品が並び、どれを買おうかいつも悩みます。おすすめはスザニと呼ばれる中央アジア伝統の刺繍をほどこした布製品で、地方によってデザインが異なります。私はパンジャケントのスザニを買い、部屋に飾っています。

クラフトフェアではほかにも木彫りの櫛を買いました。また、市場にもきれいな布がたくさんあり、布を買って好きなデザインを伝えると、安く服を仕立ててくれます。

blog1512_1923_12comb.jpg

クラフトフェアで購入した櫛。デザインがとても細かいです

blog1512_1923_13suzani.jpg

部屋に飾っているスザニ。とても鮮やかです

先日は、タジキスタン人の知り合いのサドバルクさんが、デザイナーのコンテスト番組に出るというので、テレビの収録を見に行きました。彼女はAAR Japan[難民を助ける会]が以前タジキスタンで障がい者支援の一環として開講していた洋裁コースの講師を務めてくれていました。今は個人で注文を受け付けてオーダーメイドの服を作っています。コンテストでは審査の結果、見事にサドバルクさんが優勝しました。

blog1511_1923_10contest.jpg

デザイナーコンテストのテレビ収録の様子(2015年7月25日)

blog1512_1923_15araki.jpg

デザイナーコンテストで優勝したサドバルクさん(右)と、彼女に仕立ててもらった服を着た筆者(左)。(2015年12月17日)

羊がボール代わり?

blog1511_1923_8buzkashi.jpg

ブズカシはタジキスタン伝統の競技です(2015年3月8日)

ドゥシャンベではスポーツも楽しめます。市内にはテニスコートや屋外プールもあり、休日には大勢の市民で賑わいます。最近は新しいボーリング場もできました。街路樹は手入れが行き届いており、公園も花がきれいに植えられていて、散歩をするだけでも気持ちがいいです。

驚いたのがブズカシというスポーツ。馬に乗り、羊の胴体に砂を詰めたもの(ブズ)を奪い合いながらゴールに入れる競技です。何度か見に行きましたが、競技場はいつも大盛り上がりです。

見どころ満載のタジキスタンの魅力が伝わったでしょうか?冬はマイナス10度ぐらいになるので、観光するなら夏がおすすめです。次の夏休みにぜひ一度タジキスタンにいらしてみませんか?

< 駐在員・事務局員日記トップに戻る

ページの先頭へ