学習院女子大学の研修生29名がラオスの障害者と交流
難民を助ける会では、ラオスの首都ビエンチャンの国立リハビリテーションセンター内で、国際協力機構(JICA)と連携し、車イスの製造と配布を行っています。
2008年2月8日、学習院女子大学の研修生29名が、難民を助ける会ラオス事務所を訪問してくださいました。以下は、研修に参加した大平真己さんによるレポートです。
3ヵ月の事前準備を経て、いざラオスへ!
私たち学習院女子大学の国際協力研修生29名は、「国際開発援助協力の現場を知る~ラオスで活動するNGO~」「途上国における教育環境とその課題を知る」ことを目的に、2008年2月5日~13日までの9日間、ラオスを訪問しました。渡航までの3ヵ月間、事前にラオスの地理・政治・歴史・教育や、現地で国際協力に従事する団体に関する勉強をしたり、交流活動の準備をしました。
2月8日には、難民を助ける会の事務所を訪問。事務所の岡山典靖駐在代表が、難民を助ける会がラオスで行う活動について説明してくださいました。その中で、「日本人とラオス人スタッフが同じ立場で、お互いを信頼し、協力し合っているからこそ活動成果が生まれる」「その活動は車イスを利用する人々の需要があるからこそ存在し、決して1人の力では成り立たない」というお言葉がありました。私たちが学んできだ国際協力活動の新たな側面を知り、人々の繋がりの大切さを改めて痛感しました。
言葉は通じなくても気持ちは通じ合える…「食」や車イスバスケットで交流
岡山氏の講義の後、私たちは、ラオス人スタッフや障害者の方々約30名の前で、「私たちの生活と食~環境について考える」をテーマに発表を行いました。渡航前に何度も練習し修正した甲斐があり、ラオスの方たちに日本の食文化や環境問題について、楽しみながら学んでいただけました。
発表後は、障害者の方々と、車イスバスケットボールを通じての交流です。私たちと障害者の方々で混合チームをいくつか作り、練習と試合を行いました。お互い、言葉が全て通じた訳ではありませんが、試合中どのグループも、メンバー同士が和気あいあいと交流し、素晴らしいコミュニケーションをとることができました。
事前学習ではわからなかった支援の難しさも痛感
今回、難民を助ける会を訪問することで、多くのことを学びました。特に、ラオス政府の支援が行き届かない障害者の方たちの要望に応えようとする難民を助ける会の活動と、この事業に携わる方々の温かい心に感銘を受けました。
その一方で、3年後には難民を助ける会は車イス普及支援事業については現地に移管し、その後はラオス人スタッフだけでの運営していく予定だとも伺いました。3年の間に、車イスを製造する技術だけでなく、資金調達などの事務管理能力もラオス人スタッフに身につけてもらわなくてはならないそうです。
外国からの支援が終わった後、現地スタッフだけで事業を運営していく。そのためのやる気をいかに維持していくかという課題を聞き、日本での事前学習だけではわからなかった援助の難しさについて考えさせられました。
小さな貢献を、大きな発展につなげたい
私たちは、難民を助ける会の車イス普及支援事業に、わずかですが寄付をさせて頂きました。小さな貢献ですが、ラオスでの活動の発展につながれば嬉しいです。これからも、ラオスの車イス工房で製造された車イスが、多くの人々の手に行き渡りますように。最後に、素晴らしい機会を与えてくださった皆さまに、心から感謝いたします。
学習院女子大学の伊藤由紀子先生からのコメント |
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研修に参加した学生が、以下のように振り返っています。 |
【報告者】 記事掲載時のプロフィールです
大平真己さん
学習院女子大学 国際コミュニケーション学科2年。 2008年2月に学習院女子大学で行われた研修に参加し、その中で難民を助ける会ラオス事務所を訪問してくださいました。