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ハイチで仮設クリニックと校舎の落成式を行いました

2010年12月24日  ハイチ緊急支援
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難民を助ける会は、2010年1月に起こった大地震の緊急・復興支援活動を行っています。支援対象のひとつであるハイチの首都ポルトープランスにある「聖ビンセント校」で、仮設クリニックが完成しました。

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2010年5月の様子。ビニールシートとテントのクリニックに診察を求めて長い行列ができていました

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今回完成した仮設クリニック。仮設とはいえ、しっかりとした造りの建物を建設しました

聖ビンセント校は、ポルトープランス市最大規模の障害児・障害者支援施設です。
同校は、毎年12月3日の国際障害者デーに式典を開催しています。今年は、メインイベントの一つとして、難民を助ける会が建設した仮設校舎と仮設クリニックの落成式がおこなわれました。
式典には、ハイチ国家障害児統合教育局事務総長のミシェル・A・パン博士や在ハイチ日本国大使館の太田友啓書記官など多くの関係者がご出席くださいました。

数々の地震を経験した日本だからこそできるハイチへの支援

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完成した仮設クリニックには、早速、診察を求めて大勢の人たちがやってきています

落成式では、ハイチ事務所駐在代表の高橋祐司がハイチの公用語であるフランス語でスピーチしました。
その中で、日本はこれまで数々の地震などの自然災害を経験してきたこと、そして戦中戦後に父母、祖父母の世代が厳しい貧困と過酷な生活を経験したことを紹介しました。
そして、日本はハイチから地理的には遠い国であるものの、日本は、世界でもっともハイチ人の心の痛みが理解できる国のひとつといえるのではないかと述べ、日本のNGOである難民を助ける会は、これからもハイチ支援に取り組んでいく決意を話しました。

「日本の皆さまのご支援に感謝します」

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駐在員の高橋祐司(左)が聖ビンセント校のレオン・サドニ代表(右)に仮設施設の看板を手渡しました

聖ビンセント校のレオン・サドニ代表は、「難民を助ける会を通じて支援してくださる日本の皆さんに感謝します。今日落成を迎えた校舎とクリニックは、まさに子どもたちの希望の光です。これをきっかけに、日本の皆さんと子どもたちとの絆がますます深まりますように」と感謝の言葉を述べ、式典は盛況のうちに幕を閉じました。

難民を助ける会では、これまで、聖ビンセント校の仮設校舎・クリニックの建設の他、教科書の配付や巡回診療を行ってきました。今後は、これらに加えて、聖ビンセント校にあるハイチ国内では数少ない義肢工房の再開や、地震で破損した医療機材の提供などを通じ、大地震によって崩壊した医療サービスが再び軌道に乗るようにこれからも支援をしていきます。

※この活動は、皆さまからのあたたかいご寄付と、ジャパン・プラットフォームの助成を受けて行っています。

【報告者】 記事掲載時のプロフィールです

東京事務局 加藤 亜季子

2010年4月より東京事務局で主にハイチ事業とザンビア事業を担当。大学卒業後、民間企業に勤務。英国の大学院で社会開発を学び、政府系研究機関、在外公館勤務を経て難民を助ける会へ。(東京都出身)

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