スリランカ洪水支援第8弾:「やっと手渡せた」雨の中、支援物資を配付しました
難民を助ける会では、2月1日、洪水被害の大きいスリランカ東部州バッティカロア県エラブール村で、被災者200世帯に緊急支援物資を配付しました。配付時の様子を、小林通孝が報告します。
津波、内戦、そして洪水に襲われた被災者のもとへ
2月1日。早朝から降りしきる強い雨に不安を募らせながら、最初の配付地バッティカロア県のエラビュール村にある仏教寺院に向かいました。到着するとお寺の周りにはすでに人垣ができていました。
第1回目の配付地となったスリランカ東部バッティカロア県は今回の洪水による被害がもっとも大きい地域の一つです。海岸沿いに位置し、2004年には津波の被害を受けました。さらに26年にも及んだ内戦の地でもあり、村々には廃墟と化した家も残ります。そこに追い打ちをかけるように洪水が彼らを襲ったのです。
お寺の中には、200世帯分の大量の物資がトラックとともに運び込まれています。雨除けを設置し、現地スタッフと一緒に配付の方法を確認。最後に配付者リストの確認を終え、10時30分から被災者への物資配付を開始しました。最初の配付を受け取った少女は、満面の笑みで自分の体ほどもある支援物資を抱えて帰りました。
物資を受け取りに来た人の多くが女性や老人でした。数十キロにもなる物資を重そうに抱えながらも、笑みをこぼしてホッとした表情に、こちらも胸をなでおろしました。実は道中、物資を積んだトラックが故障し、急遽、新たなトラックに物資を積みかえるという作業が発生していたのです。
配付開始から2時間。200世帯(約1000人)の人たちへ無事、物資を届けることができました。配付した物資は、1世帯当たり米10キロ、豆1キロ、飲料水20L、油1L、紅茶の葉500g、砂糖1キロ、スパイス500g、お皿、コップ、料理用コンロ、お玉、石けん、タオル、女性用生理用品、バケツの15品目です。
被災地ではさらに豪雨が続き、新たな洪水が発生、被害が拡大しています。難民を助ける会では引き続き洪水被災者の支援を行ってまいります。
※この活動は、皆さまからのあたたかいご寄付と、ジャパン・プラットフォームの助成を受けて行っています。
【報告者】 記事掲載時のプロフィールです
東京事務局 小林通孝
2010年より東京事務局にて勤務。大学卒業後、新聞社、広告会社で営業・編集・広告制作に従事。34歳(東京都出身)