
スリランカ洪水緊急支援 第9弾:まだまだ洪水の被害は続いています
2月9日から11日にかけて被災者500世帯に食料や生活用品を配付

今回の支援物資は、高齢者や障害者などを中心に配付しました。写真左は緊急支援チームの五十嵐豪(2月9日撮影 トリンコマレー県キニヤ地区)
難民を助ける会では、2月9日から11日にかけて、洪水被害の大きいスリランカ東部州トリンコマレー県キニヤ地区の被災者100世帯とバッティカロア県パッティパレイ地区の被災者200世帯、バハレイ地区の被災者200世帯に緊急支援物資を配付しました。配付した物資は、1家族当たり米10キロ、豆1キロ、飲料水20L、油1L、紅茶の葉500g、砂糖1キロ、スパイス500g、お皿、コップ、石けん、タオル、女性用生理用品、バケツ等です。
その一方、東部州では2月2日~4日のわずか3日間で、1ヵ月の平均降水量の3倍の大雨が再び襲い、約80万人に影響が出ています。被災者の多くが土地を持たない日雇い労働者で、賃金ではなく米で収入を得ている人もいるため、12月~2月の収穫期に1年分のお米を稼ぐはずが、この度の洪水により収穫が見込めず大打撃を受けています。
難民を助ける会では引き続き洪水被災者の支援を続けてまいります。皆さまのご協力をお願い申し上げます。

収穫直前の水田も洪水で水没。この先1年間の生計をまかなうはずのお米でした(1月21日撮影 バッティカロア県パッティパレイ地区)

配付前日、配付予定の物資の最終確認を行います。緊急支援チームの林早苗(2月8日撮影 トリンコマレー県キニヤ地区)

カンタレからトリンコマレーに向かう道中、家の周りが完全に水没した家を見かけました(2月8日撮影)

配付前の説明を真剣に聞く被災者の方々(2月9日 トリンコマレー県キニヤ地区)

1世帯あたりの支援物資です(2月9日撮影 トリンコマレー県キニヤ地区)

車いすの女性とその家族にも配付しました。右の車いすの男性は現地協力団体の代表(2月9日撮影 トリンコマレー県キニヤ地区)

「一人で持てるよ。」支援物資を得意気に運ぶ男の子(2月9日撮影 トリンコマレー県キニヤ地区)

涙ながらに洪水のときの惨状を訴える女性。左は林早苗(2月9日撮影 トリンコマレー県キニヤ地区)

支援物資を被災者に手渡す五十嵐豪(左)(2月10日撮影 バッティカロア県パッティパレイ地区)

洪水により家が流されたと語ってくれた被災者の女性(68歳)(2月10日撮影 バッティカロア県パッティパレイ地区)

2月初頭に再び豪雨がありました。決壊を防ぐために貯水池から放水されています(2月4日撮影 トリンコマレー県)

水没した家々がいたるところに(2月4日撮影 トリンコマレー県)
※この活動は、皆さまからのあたたかいご寄付と、ジャパン・プラットフォームの助成を受けて行っています。
【報告者】 記事掲載時のプロフィールです

東京事務局 林 早苗
2010年6月より東京事務局で主にミャンマー(ビルマ)事業を担当。大学卒業後、民間企業に勤務。その後、英国の大学院で人類学を学び、国際機関勤務などを経て難民を助ける会へ。2010年12月よりミャンマーサイクロン「ギリ」の緊急支援に従事。2011年1月からのスリランカ洪水支援に従事。(栃木県出身)