【東北関東大震災(3)】急がれる被災した障害者の方々への支援
認定NPO法人 難民を助ける会では、東北関東大震災の被災者に対し、支援物資の配布を行っています。
現地で活動にあたっている職員の野際紗綾子から、被災された方々の状況について報告が届きました。
一刻を争う食糧難
いま、被災地全体で、食料も生活用品も、何もかもがまったく足りていません。
スーパーマーケットの前には数百メートルの列ができているところもあります。
避難所に避難できている方々でも、食料難や物資不足は深刻です。難民を助ける会が最初に配布した避難所である仙台市立中野中学校でも、その日の昼食と夕食が得られない状況でした。
食料をはじめとする支援物資の配布の遅れは、これから、健康状態の悪化を含めた深刻な被害をもたらしかねません。
災害用トイレが使えない方がいます
深刻な被害を受けた地域には、障害者の方の作業所がいくつもありますが、その被害状況はほとんど確認できていません。
非常に多くの方が支援を必要としていますが、その中でも支援の対象から漏れてしまいがちなのが、障害をもつ方々です。
避難生活に欠かせないトイレについても、避難所に設置されている災害用トイレは、高さ約50〜60cmの段差があり、障害をお持ちの方の中には使用が困難な方がたくさんいます。
宮城県の担当部署によると、計画停電の時に自己発電を行わなければならない人工呼吸器などの医療機器の燃料が数日以内に尽きてしまう恐れがあり、仙台市の一施設だけでも3,000リットルの軽油/灯油を確保する必要があるにもかかわらず、それが困難な状況が続いています。
しかし、きょうされん、にんじん舎や高野興業のみなさんの温かいご協力のおかげで、その一部の軽油/灯油が届けられつつあります。
難民を助ける会ができることは限られてはおりますが、政府機関、民間団体、被災地の人々と協力しながら、災害時に支援の対象からもれてしまいがちな方々に特に配慮した支援活動を行っていきたいと思います。
緊急募金にご協力ください
郵便振替: 00100-9-600 加入者名: 難民を助ける会
*通信欄に「東北関東大震災」とご記入ください。*領収証が必要な方はその旨お書きください。
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【報告者】 記事掲載時のプロフィールです
東京事務局 野際 紗綾子
2005年4月より東京事務局で主にミャンマー(ビルマ)等アジア事業を担当。2008年ミャンマーサイクロン、2009年スマトラ沖大地震、2010年パキスタン洪水等多数の緊急支援活動に従事。(東京都出身)