活動ニュース

東日本大震災(64):震災から4ヵ月-これまでの活動実績

2011年07月11日  日本緊急支援
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すべての人々が大切にされる復興を目指して

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女川町で震災後最初の商店街が開店しました。組み立てにご協力くださった皆さま(2011年6月7日)

難民を助ける会では、東日本大震災の被災者の方々のため、被災直後から支援活動を行っています。支援の手が届きにくい障害ある方々、ご高齢の方や在宅避難者などへの物資の配付に加え、現在は医療支援、保健・衛生事業、福祉施設の修繕、炊き出し、コンテナハウスの設置などを行っています。また、県や自治体との協議の場を設け、障害者や高齢者など、災害弱者と呼ばれる方々の現状を伝え、支援の必要性を訴え続けきました。

皆さまのご協力を得て実施した、現在までの活動実績をご報告いたします。難民を助ける会では、引き続き、すべての人々が大切にされる復興を目指し、支援活動を続けてまいります。

支援物資の配付

3月14日(月)-7月7日(木)までの配付活動実績

配付した施設など のべ854ヵ所 約71,100
宮城県仙台市、石巻市、気仙沼市、名取市、登米市、東松島市、女川町、多賀城市、岩沼市、南三陸町、山元町、塩釜市、岩手県大槌町、大船渡市、陸前高田市、釜石市、山田町、福島県相馬市、南相馬市、山形県上山市ほか
被災地に届けた支援物資

軽油13,600リットル、灯油4,400リットル、ガソリン2,060リットル、水14トン、米2.5トン、みかん、バナナ各2トン、牛乳480パック、ようかん41,000本、野菜(じゃがいも約330キロ、人参約200キロ、玉ねぎ約500キロ、ほうれん草約130束、キャベツ276玉、大根270本、長ネギ約80キロ、ピーマン約4キロ、トマト約220袋、さつまいも、白菜、とうもろこしなど)、果物(グレープフルーツ、小玉スイカ425個など)、ほか食品(レトルト食品、介護食、缶詰、みそ、しょうゆ、栄養補助食品など)、毛布1,000枚、下着・衣類・マフラー25,000枚、タオル・手拭い50,000枚、風呂敷3,000枚、マスク70,280枚、カイロ5,000個、寝袋3,400枚、かぜ薬など83箱、その他医薬品、歯ブラシ10,000本、紙おむつ60,232枚、尿とりパッド816枚、女性用衛生用品17,000個、乾電池段ボール80箱分、育児用品(離乳食、おしゃぶり、哺乳瓶、おしりふきなど)、高圧洗浄機32台、チェンソー30台、スコップ12本、長靴100足、絵本・本20箱分、クレヨン300セット、携帯電話充電器120個、パソコン21台、自転車74台、洗濯機13台、乾燥機21台、冷蔵庫11台、たん吸引機2台、介護ベッド14台、折り畳みベッド2台、ふとん30セット、車いす5台、発電機1台、包丁20丁、まな板20挺、カラーボックス10個、本棚1個、衣装ケース6個、除菌スプレー500本、ハンドソープ168個、老眼鏡100個、ぬいぐるみ、アイロンとアイロン台各50台、扇風機15台、掃除機3台、炊飯器1台、布団乾燥機17台、反射式ストーブ5台、自動血圧計16台、体重計10台、輪転機1台、布団セット23組、マットレス50枚、シーツ32枚、タオルケット100枚、殺虫剤や虫よけスプレー、ハエ取りリボンなど、トイレットペーパー(12ロール入り)15袋、トイレ用洗剤20個、洗濯かご50個、ハンガー30個、掃除用バケツ50個、ノート40冊、コピー用紙500枚、アルミホイル・サランラップ各60本、草刈り鎌10本、草刈り機1機、きゅうりの苗74本、トマトの苗82本、ほか

福島県の仮設住居・借り上げ住居に入居する全世帯(約35,000世帯)への生活必需品支援

ジャパン・プラットフォーム(JPF)※の助成を受け、ADRA Japanと共同で、福島県内の仮設住居・借り上げ住居に入居する全世帯(約35,000世帯)を対象に、生活必需品の支援を行っています。被災地域では日本赤十字社が家電製品6点セットを配付することが決まっており、難民を助ける会が配付するのはそれ以外の生活必需品で、台所用品、お風呂用品、掃除機、こたつ机またはちゃぶ台、食器棚等、福島県や地元自治体から要請に基づき選定しています。難民を助ける会が対象とするのは、福島県の浜通りと中通りの併せて13市町村(相馬市、南相馬市、新地町、飯館村、富岡町、川内村、郡山市、須賀川市、鏡石町、白河市、西郷村、矢吹町、泉崎村)です。地域の経済復興に寄与することを目的に、うち8市町村では地元の商工会と連携し、可能な限り物資の調達を地元で進め、6月22日現在で、支援対象地域3,334世帯への配付が終了しています。

※ジャパン・プラットフォーム(JPF)とは、NGOと政府、企業が連携して自然災害時や難民発生時に緊急復興支援を行うシステムです。政府の資金拠出と企業、市民からの寄付で成り立っています。

医療支援

在宅避難者の多い牡鹿半島の牧浜、竹浜、狐崎浜、鹿立、福貴浦、小積浜、小淵浜の各地区で、住人約640人を対象に、地元の安田敏明医師を中心とした医療チームによる巡回診療と、慢性疾患の診察や感染症の予防、精神的なサポートなどの保健活動を行っています。4月9日から7月3日までに、のべ622名の方々の診察を行いました。

また、宮城県石巻市と南三陸町の避難所の約1000人を対象に、衛生事業も行っています。地震発生後、避難所に支給された布団や毛布、マットレスは、天日干しや洗濯もなしに長期間使用されていたため、汚れがひどくなったりダニが発生しています。また、夏場になり気温と湿度の上昇によるハエや蚊が大量発生し、衛生環境が悪化しています。そこで難民を助ける会では、寝具の交換や天日干し、大掃除などを行ったり、布団乾燥機、掃除機、除湿機や掃除用品、防虫剤、殺虫剤(ハエ取りリボン、ダニアースなど)の配付を行い使用方法を指導しています。古く汚れた布団は回収し、夏季用タオルケットや新品寝具も配付しています。また、冷蔵庫のない避難所には、食中毒を防ぐために冷蔵庫もお届けしています。6月14日より7月6日までに、16ヵ所の避難所で活動を行いました。

炊き出し

難民を助ける会では、株式会社イングラムが実施する「ピースプロジェクト」と共同で、宮城県と岩手県の避難所などで炊き出しを行っています。この活動は3月31日から始まり、7月3日までに、宮城県、岩手県、福島県にて炊き出しを行いました。

炊き出しを行った場所

のべ52ヵ所 約19,441食
宮城県:石巻市渡波、石巻市相川、石巻市北上町、石巻市鮎川(牡鹿半島)、仙台市若林区、多賀城市、南三陸町志津川、南三陸町歌津、気仙沼市新月、気仙沼市鹿折、気仙沼市面瀬  岩手県:釜石市、山田町  福島県:南相馬市原町

炊き出しメニュー 徳島ラーメン、おでん、ビーフシチュー、焼きそば、から揚げ、野菜スティック、中華丼、ビーフステーキ、オニオンスープ、マグロ丼、ちゃんこ鍋、アップルパイ、オニオンソテー、ミネストローネ、三色丼、あら汁、五目ひじき、さつま揚げ、ロールキャベツ、卯の花、炊き込みご飯、とん汁、煮魚、キャベツとほうれん草のおひたし、そうめん、つみれ汁、手作りスイートポテト、手作りラングドシャ、サムゲタン、焼き鳥、豆腐としめじの味噌汁、肉じゃが、小松菜のお浸し、ミートソースパスタ、ポテトサラダ、白菜・ニンジンとシイタケの味噌汁、菜の花のおひたし、いなりずし、そぼろと大根の煮物、かしわもち、白身魚フライ、大根味噌汁、根菜サラダ、フルーツゼリー、うどん、杏仁豆腐、肉野菜炒め、餃子、ボルシチ、あさりの味噌汁、タコマリネ、キャベツと小松菜の味噌汁、いかわさび、シーフードカレーライス(ホタテ・アサリ・エビ入り)、甘酒と和菓子、ほっけの炭焼き、かき氷、焼きとうもろこし、きつねうどん、お好み焼き、赤魚、ほか

障害者・高齢者施設の修繕・事業の再建支援

難民を助ける会では震災で被害を受けた高齢者施設や障害者施設が活動を再開できるよう、地元の建設会社と協力して、54ヵ所の地域で敷地内の地割れや建物のひび割れの修繕を行っています。6月1日から7月7日までに、岩手県釜石市の社会福祉法人豊心会大松学園、宮城県名取市の社会福祉法人みのり会るばーと、宮城県仙台市の社会福祉法人信和会クローバーズピアワッセ、合計3ヵ所の修繕が完了しました。
54ヵ所の修繕施設エリアは以下の通りです。
宮城県:32ヵ所(仙台市15ヵ所、白石市2ヵ所、気仙沼市2ヵ所、登米市1ヵ所、東松島市1ヵ所、名取市2ヵ所、栗原市1ヵ所、石巻市1ヵ所、山元町2ヵ所、南三陸町2ヵ所、蔵王町1ヵ所、丸森町1ヵ所、柴田町1ヵ所)
岩手県:22ヵ所(大船渡市5ヵ所、陸前高田市4ヵ所、釜石市7ヵ所、大槌町2ヵ所、山田町1ヵ所、宮古市2ヵ所、田野畑村1ヵ所)
今後も、宮城県、岩手県の被災地域において、各県の福祉課、社会福祉協議会や関連するネットワーク団体と調整の上、障害者施設および高齢者施設の修繕を実施していきます。

コンテナハウスプロジェクト

難民を助ける会では、国際ジャーナリストの菅原出氏を発起人として、組み立て式で設置の容易なコンテナハウスを被災地に送るプロジェクトを行っています。これまで宮城県牡鹿郡女川町に26棟を設置し、住居や店舗として活用されています。

「手作りトートバッグで被災地を応援しよう」プロジェクト

被災地の避難所や高齢者施設からの声を受け、手作りのトートバッグを募集しました。5月20日の締切までに、国内外から約5,000枚もの手作りバッグが届きました。難民を助ける会のメインキャラクター「サニーちゃん」のぬいぐるみストラップを、ボランティアがバッグに一つひとつ取りつけ、被災地の高齢者の方々を中心に順次配付を行っています。

被災小中学校の精神的ケア(福島県相馬市)

相馬市内の被災小中学校や幼稚園児の精神的ケアを目的に相馬市の呼びかけで結成された「相馬フォロアーチーム」というNPOを支援しています。臨床心理士や保健士をメンバーに、各校・園でケア活動の実施や、市内児童生徒の交流を目的としたイベントなどを実施しています。

「被災地へ温泉を運ぼう」プロジェクト(終了)

難民を助ける会では、万葉倶楽部株式会社(神奈川県横浜市)や株式会社アセンディア(東京都品川区)などとの共同で「被災地へ温泉を運ぼうプロジェクト」を実施。初回の4月9日には神奈川県の湯河原温泉にご協力いただき、宮城県東松島市の避難所となっている矢本第一中学校、赤井市民センター、牛網小学校、浅井公民館の4ヵ所に配湯し、被災者の方々に温泉をご提供しました。4月12日からは宮城県の鬼首温泉のご協力で、東松島市の矢本一中(移転先が2箇所に分散)、牛網コミュニティーセンター、赤井市民センター、浅 井公民館、宮戸小学校と、石巻市の石巻祥心会の計6ヵ所に対して日曜日を除く毎日配湯され、1日500~600人の被災者の方々に入浴いただきました。当 プロジェクトは、5月末で終了しました。

巡回バスの運行(終了)

難民を助ける会では大型バスが通行できなくなった宮城県石巻市牡鹿半島で、被災された方々の交通の便を確保するため、萩浜地区で1日2便、鮎川地区で1日1便、小型車両による巡回バスを運行しています。4月10日からこれまでに、荻浜地区ではのべ530人、鮎川地区ではのべ220人の方にご利用いただきました。交通網の復旧作業が進み、震災前の運行車両が通行可能となったため、当プロジェクトは6月4日に終了しました。

※支援活動にあたっては、企業や団体、学校、個人の皆さまからのご寄付や物資のご提供などのご協力、およびジャパンプラットフォーム(JPF) からの助成を得て行っています。すべての方々をご紹介することができませんが、何卒ご容赦ください。皆さまのあたたかいご協力に心より感謝申し上げます。

緊急募金にご協力ください

皆さまのお気持ちを、被災された方々に確実にお届けします。どうぞご協力をお願いいたします。

郵便振替: 00100-9-600 加入者名: 難民を助ける会
*通信欄に「東日本大震災」とご記入ください。*領収証が必要な方はその旨お書きください。

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