東日本大震災(68):子どもたちに笑顔を! 幼稚園のお祭りでおもちゃをお届け
楽しい思い出になるお祭りを開きたい
7月23日、難民を助ける会は宮城県七ヶ浜町にある和光幼稚園の「らいく祭り」に伺い、おもちゃを配付しました。このお祭りはPTAの方たちが中心になって開催しているもので、名前は幼稚園のクラス名(らっこ組、いるか組、くじら組)の頭文字を取ったものだそうです。どのクラスも海の生き物から名づけられているところが、港町らしさを感じさせます。
地震のときは、幼稚園の建物の一階が津波で浸水したそうです。3歳児のための部屋と職員室が使えなくなり、修理が済んで子どもたちを迎えられるようになったのはようやく5月9日からでした。近くの集落では流失した家屋の跡が目立ち、幼稚園の前の田んぼには今も瓦礫が残っています。
おもちゃに大喜びの子どもたち
お祭り当日の朝、幼稚園ではPTAの方々がかき氷や焼きそばを準備していました。難民を助ける会では子どもたちのためにおもちゃセットを準備。水鉄砲やしゃぼん玉セットなどを、全国の皆さまが作ってくださったサニーちゃんトートバッグに入れ、子どもたち42人に渡しました。気に入った柄のバッグを選び、中に入っていたおもちゃを取り出してさっそく遊んでいる子や、「帰ったらパパと一緒に遊ぼうね」と話すお母さんなどの笑顔が印象に残っています。別のボランティア団体2組も会場に来ており、お手玉を披露したり、子どもたちとダンスをしたりしていました。
副園長先生にお話を伺うと、子どもたちの中に震災の恐怖が今も残っていることを普段の会話の中で感じるといいます。今回のお祭りのような楽しい思い出をこれから作っていってあげたいとのことでした。難民を助ける会では、今後も地域のお祭りなどに参加して、被災された方々の心のケアにつながる活動を実施していく予定です。
※支援活動にあたっては、企業や団体、学校、個人の皆さまよりご寄付や物資のご提供などのご協力をいただいて行っております。すべての方々をご紹介することができませんが、何卒ご容赦ください。皆さまのあたたかいご協力に心より感謝申し上げます。
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【報告者】 記事掲載時のプロフィールです
仙台事務所 高橋 智美