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東日本大震災(74):アカペラ・カルテットXUXUの歌で被災地を元気に

2011年08月26日  日本緊急支援
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女性4人によるアカペラ・カルテットXUXU(しゅしゅ)は、難民を助ける会のチャリティコンサートへのご出演や、絵本『地雷ではなく花をください』をテーマにした歌の制作など、様々な形でご協力くださっています。岩手県大船渡市の「ふるさと大使」も務めるXUXUが、5月15日~17日、8月5日~8日に大船渡市を訪れ、歌で大船渡の皆さまに元気と楽しい時間をお届けしました。同行した東京事務局の吉澤有紀が報告します。

避難所、高齢者施設、学校でのミニライブ

震災で親を亡くした子どもたちや、避難所生活を送る方々に少しの時間でも心から楽しんでいただこうと、難民を助ける会が支援する施設など計7カ所でミニライブを行いました。「ふるさと」「ミッキーマウス・マーチ」「涙そうそう」などおなじみの曲から、リズムのよいアフリカ音楽や大船渡市で有名なサンマをテーマにした「オラ!サンマ!」など、聞いてくださる方の年代に合わせた歌を披露しました。「オラ!サンマ!」は、XUXUが作詞・作曲を手がけ、大船渡市の「ふるさと大使」になるきっかけとなった曲でもあります。

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避難所となっていた「カメリアホール」で歌うXUXU。左からyukiさん、asukaさん、norikoさん、yumiさん(2011年5月15日)

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高齢者施設「蔵ハウス大船渡」にて。「オラ!サンマ!」には自然と手拍子が。この曲はどこで歌っても大盛り上がりでした(2011年5月16日)

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末崎保育園のみんなでミッキーマウスになりきって(2011年8月6日)

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ショッピングセンターで「復興への願い」と題したミニコンサートを開催(2011年8月7日)

被災した大船渡のために頑張っている方々へ

避難所だけでなく、市役所や新聞社も訪問しました。そこでは多くの方が自らも被災しながら、大船渡のために休みなく働いていました。皆さまに少しでも心休まる時間を過ごして欲しいとの思いでしたが、「震災について未来の人に伝えていくことが自分たちの役目」「この困難を乗り越えることが、大船渡の自信につながる」など、とても心強い皆さまの言葉に、逆に元気をいただきました。また、全国の方々には「イベントを自粛しないでほしい」「時間が経ってもこの震災のことを忘れないでほしい」とおっしゃっていました。

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大船渡市役所の皆さんに、中国から届いた応援メッセージをお届けしました(2011年5月15日。右端は難民を助ける会の吉澤)

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大船渡市・陸前高田市・気仙郡住田町の地域新聞を作る東海新報社の皆さまにも感謝を込めて歌をお届けしました(2011年8月6日)

復興を願う夏祭り

8月、東北地方ではたくさんのお祭りが開催されていますが、今年は震災の影響で中止や大幅な規模縮小が相次ぎました。そんな中、町を活気づけたいと願う方々により開催されたお祭りに、XUXUも参加しました。

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「負けないぞ大船渡」復興芸能まつりの船上ステージで歌うXUXU。大勢の漁師の方が集まりました(2011年8月5日)

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盛地区の復興七夕まつり。復興への願いが込められた風船をとばすオープニングセレモニーにも参加(2011年8月6日)

アカペラで歌うXUXUは、マイクや楽器などなくても、彼女たち4人がいればどこでも歌うことができます。避難所や学校はもちろん、立ち寄ったレストランでも歌い、その場の人が涙する場面がたくさんありました。XUXUならではの方法で、音楽のもつ力を最大限に活かした活動でした。

【報告者】 記事掲載時のプロフィールです

東京事務局 吉澤 有紀

2007年12月より東京事務所スタッフとして広報・支援者業務を担当。大学卒業後に6年半のシステム会社勤務を経て、難民を助ける会へ。(千葉県出身)

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