東日本大震災:野球教室とアロマセラピーでみなさんを元気に!
難民を助ける会では、被災地域の方々が心身ともに健康に過ごせるよう「地域みんなで元気になろうプロジェクト」と銘打ち、宮城県と岩手県沿岸部の被災地域で、巡回診療や衛生活動、心のケア、地域交流イベントなどを実施しています。地域交流イベントでは、炊き出しやマッサージなども行っています。8月末に行った宮城県石巻市での活動の様子をご紹介します。
元プロ野球選手の熱血野球教室
8月18日、震災で大きく被災した石巻市立東浜小学校で地域交流イベントを開催しました。当日、仙台を本拠地として活動する東北楽天ゴールデンイーグルスを応援する女性の会が、同じく東浜小学校の校庭で野球教室を開催し、難民を助ける会も協力しお手伝いをしました。東北楽天ゴールデンイーグルスからは、元選手で現在ジュニアコーチの益田大介さんと山下勝充さんのお二人が参加、東浜小学校の児童と教員、東浜小学校で避難生活を送っている方々、近隣の住民の方々が指導を受けました。
キャッチボールやバッティング、ノックなどを練習し、良い汗を流しました。元プロ野球選手の熱い指導を受け、一同、大興奮でした。
一方、野球教室と同会場で、ステーキと焼きそば150食分の炊き出しを行いました。
炊き出しには、野球教室参加者のほか、石巻市内の福貴浦にある避難所に住む方々などたくさんの方が来てくださいました。瓦礫の撤去作業のお昼休みにいらっしゃった方々は、ステーキを食べて元気が出ると喜んでいました。
母親学級にリラックスをお届け
8月23日には、同東浜小学校の母親学級でリラックスしていただこうと、プロのアロマセラピスト8名による心身不調改善のためのアロマトリートメントを、保護者24名に提供しました。セラピストの方々は、専用ベッドなどの備品などをすべてご自身たちで準備して、日本各地から駆けつけてくださいました。
エッセンシャルオイルの香り、落ち着いた照明、穏やかなBGM、快適な室温。この日、東浜小学校2階の音楽室に癒しの空間が作られました。マッサージベッドが並べられ、心と身体に安らぎを与え、免疫力を上げるアロマセラピートリートメントが始まりました。
参加した父母の方の中には、体温がとても低い方や、体がガチガチに固まっている方など、肉体的にも精神的にも重い負荷を受けながら、なかなか発散できずにいる方もいらっしゃいましたが、プロの施術を受け、体も心も徐々にやわらかくほぐれていきました。
自らも被災した角田校長も施術を受け、「震災以降初めて、何もかも忘れリラックスできた。ものすごく気持ちよく時間がゆっくり流れた。心底癒された。」とおっしゃっていました。他にも、「避難生活での辛い腰痛が楽になった。」「こんなに気持ちいいとは初めて知った。」などの声が聞かれました。
東北楽天イーグルスの皆さま、アロマセラピストの皆さま、ご支援くださった皆さまのおかげで今回の東浜小学校での活動を行うことができました。心よりお礼申し上げます。
難民を助ける会では、これからも出来る限り企業・団体と協力し、被災地の方々が少しでも元気になっていただけるよう活動を実施してまいります。
【報告者】 記事掲載時のプロフィールです
仙台事務所 齋藤えりか
2011年4月より仙台事務所で医療支援事業に従事。