カンボジア:洪水の被災者に支援物資を届けています
洪水被災地で750世帯に食料や日用品を届けました
難民を助ける会は、水害に見舞われたカンボジアで緊急支援活動を行っています。11月15日に実施した一回目の物資配付に続き、今回はシェムリアップ市にて、12月1日に367世帯、12月8日に383世帯に、食料や日用品などの支援物資を配付しました。
シェムリアップ市は、東南アジア最大の湖、トンレサップ湖の北に位置し、世界遺産のアンコール遺跡群があることでも知られています。住民の方々によると、今年の9月ごろから水位が高くなり、場所によっては1mくらいまで浸水したそうです。トンレサップ湖は毎年雨季(5月から9月ごろ)には水が流入し、その面積が大きく拡大するのですが、今年は例年になく広範囲で水没の被害が出ていることがわかりました。収穫間近だった田んぼの被害がひどく、農家の人々は半年かけて育ててきたお米を失ってしまいました。また、湖で漁をしていた人々は、水位が上がったことによって定置網が使えなくなったり、舟を失ったりしています。
ラオス駐在員の岡山典靖と東京事務局の園田知子は、トンレサップ湖周辺で被災状況の調査を行い、これまで一度も支援物資を受け取っていなかった世帯を対象に、支援物資を配付しました。主食である米や、食品の保管にも使えるバケツなどの支援物資は、被災者の方々に大変喜ばれました。しかし、生活の基盤である田畑や漁具に大きな被害を受けたカンボジアの人々の暮らしは、今後も回復に時間がかかることが予想されます。難民を助ける会では、引き続き支援の行き届いていない人々に物資配付を行ってまいります。皆さまのあたたかいご支援をどうぞよろしくお願いいたします。
支援物資の配付地
より大きな地図で カンボジア水害 を表示
12月1日 シェムリアップ市クラベイリエル 231世帯
12月1日 シェムリアップ市サンブオ 136世帯
12月8日 シェムリアップ市チョン・クニエ 242世帯
12月8日 シェムリアップ市チュリュウ 141世帯
1世帯あたりの配付物資
米 25kg、塩 1袋(1kg)、調理用油 1本(1リットル)、醤油 1本(0.5リットル)、魚醤*1 1本(0.5リットル)、缶詰(魚) 10缶、即席麺 1箱(50袋)、ビスケット 1袋、蚊帳 1枚、毛布 1枚、石けん 4個、洗剤 1袋、バケツ 1個、洗濯用タライ 1個、女性用腰巻布(サロン)1枚、万能布(クロマー)*2 1枚
*1:12月8日のみ。 *2:頭に巻いたり、肩にかけたり、タオルとして使ったり、様々な用途に使われる布です。
※この活動は、皆さまからのご寄付に加え、ジャパン・プラットフォームの助成を受けて実施しています。
【報告者】 記事掲載時のプロフィールです
ラオス事務所 岡山 典靖
2004年6月よりラオス駐在。大学卒業後、青年海外協力隊としてバングラデシュへ。その後水産庁の外郭団体で水産分野でのODA事業を担当。その後農村開発NGOの駐在員としてネパールで5年勤務後、難民を助ける会へ。