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熊本地震:発災から一ヵ月。「聞こえない声」に耳を傾ける

2016年05月14日  日本緊急支援
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一人ひとりに寄り添って

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福祉避難所「いこいの里」の女性(83歳)から話を聞くAARの古川千晶(右)(2016年5月8日)

AAR Japan[難民を助ける会]は熊本地震発生翌日の4月15日に緊急支援チームを派遣し、その晩よりNPO法人ピースプロジェクト(代表:加藤勉AAR理事)とともに炊き出しを開始、野菜不足を解消できるようポトフ、豚汁といったメニューで34回計17,730食を提供しました(5月8日時点)。また、5月8日までに、避難所5ヵ所(熊本市、阿蘇市、益城町、西原村)、福祉施設11ヵ所(熊本市、西原村、南阿蘇村、大津町、御船町、益城町、嘉島町)に支援物資を届けました。
熊本地震の発生から1ヵ月が経ちましたが、長引く避難生活とともに、ニーズは日々変化しています。

これまで国内外で緊急支援を行ってきた経験から、AARが学んだことがあります。それは「先を読んだ支援」と「聞こえない声に耳を傾けること」です。前者は例えば、赤ちゃん用の紙おむつが大量に避難所に届けられているなかで、高齢の方々のための成人用のおむつも届けたり、土足で出入りしていた避難所で、衛生状態が悪化することを懸念して衛生用品を配付したりといったことがあげられます。後者は、災害時に支援の届きにくい高齢者・障がい者の声を聞くことです。公的な避難所では過ごしにくいため、行き慣れた障がい者施設や高齢者介護施設に自主的に身を寄せている被災者の方もいます。施設のなかにはデイサービスなどを提供する、本来は寝泊りする機能のないものもあります。AAR はこうした福祉施設を回り、直接声を聞いて被害状況を調査するとともに、刻一刻と変化するニーズに合わせ、食料や衛生用品、生活用品など必要な物資を届けてきました。

緊急の物資の不足は解消されてきましたが、福祉避難所の中には、何が必要かも分からない状態になっている所もあり、こちらから課題を聞き出し、細かいニーズに応えていく必要があります。益城町の福祉避難所「いこいの里」に避難されている83歳の女性が現在の状況を語ってくれました。
「家は壊れなかったけど、中はひっくり返ったような状態です。でも私一人じゃ片づけることも出来ない。余震もまだ続いているので怖くてあまり眠れません。腰が弱いので、簡易のマットレスだと腰痛がひどくなってしまう。」

AARは、支援関係者同士の連携を密に図り、IMC(International Medical Corps)という医療専門団体に直ちに繋ぎ、いこいの里で不足していた看護師4名を派遣してもらうことができました。この避難所は、役場の方がこれまでお一人で運営されていたため、一番必要なものを聞き、それを実現できる団体にきちんと話を繋ぐという支援の形に大変喜んでくださいました。

AARはこれからも刻々と変化するニーズに応えるため、被災された方々の声を直接聞きながら、一人ひとりに寄り添った支援を続けてまいります。

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