東日本大震災:ケネディ駐日米国大使を福祉事業所にご案内
6月7日、AAR理事長の長有紀枝が、福島を訪問したキャロライン・ケネディ駐日米国大使を、東日本大震災と原発事故で被災した福祉事業所にご案内しました。この日ケネディ大使が訪れたのは、AARが支援を続けてきた福祉事業所のひとつ、「アクセスホームさくら」。原発事故により浪江町から二本松市へ避難し、新事業所を立ち上げて運営を継続している障がい者のための福祉事業所で、障がいのある方たちの就労を支援している施設です。理事長の渡邊幸江さんのご案内で、障がい者の方たちが行っている自動車部品の組み立て作業や、お菓子づくりの様子を見学していただきました。
その後、ここで作られた出来立てのお菓子を召し上がっていただきながら、長や渡邊さんはじめ、施設の方々と歓談をしました。ケネディ大使が召し上がったお菓子のひとつが、「ぽるぼろん」です。「ぽるぼろん」は、福島13の福祉事業所が協働で製造・販売しています。AARはこのプロジェクトにおいて、研修会の実施や機器の提供、またリーフレットやオンライン販売などの販売促進ツール制作を通じた支援を行ってきました。このようなAARと地元団体とのパートナーシップ、被災地における福祉事業所間の協力体制、そして、さくらのような避難先における福祉事業所の新たな挑戦など、日本の復興への取り組みに対し、ケネディ大使が強い関心をお寄せくださったことが今回のご訪問の実現につながりました。
AAR は東日本大震災が発生した当初から一貫して障がい者支援に取り組んでいます。震災直後は物資の緊急支援、その後は福祉事業所の修繕・新設による活動基盤の復旧、そして現在は研修の実施や機器供与を通じたものづくり強化支援を行い、障がい者の社会参加を応援しています。