西日本豪雨:障がいのある方々の日常を取り戻す
AAR Japan[難民を助ける会]緊急支援チームは、7月9日に被災地入りして活動を続けています。岡山県に加え、7月13日からは愛媛県でも調査と支援を開始しました。愛媛県ではこのたびの豪雨により26名が死亡、2名が行方不明のまま。また、床上浸水4,476戸、床下浸水2,121戸などの被害が発生し、471人が避難生活を続けています(7月19日12時、愛媛県発表)。AARは被害の大きかった大洲市や西予市を中心に福祉施設を訪問し、被災状況の調査と支援物資の配付を行いました。
一見わかりにくい被災状況
豪雨から10日以上が経ち、愛媛県大洲市の市街地は、通常営業している店も多く見られます。しかし、開業中の店の駐車場一面に乾いた土がこびりついていたり、一本奥の道には汚れた家財道具を玄関前に出している家が並んでいたりと、災害の爪痕が随所に見られます。特に被害の大きかった岡山県倉敷市真備町に比べると、瓦礫やゴミの量も多くないように見えます。ただ、一見しただけではわからない被害の深刻さが、福祉施設を訪問するうちに明らかになりました。
一日も早く施設の再開を
障がいのある子どもたちは、環境の急激な変化に対応するのが難しく、体育館などの大規模な避難所に身を寄せにくいことがあります。そうした子どもたちの家族も、子どもが落ち着けるよう常にそばについている必要があるため、家の泥かきや掃除をなかなか進められません。そのため、被災した福祉施設の方々は、子どもたちのためにも、またその家族のためにも、一刻も早く事業を再開しようと努力されていました。
障がい児の放課後デイサービスを行う大洲市のNPO法人「歩(あゆむ)」も、そうした施設のひとつです。同団体に通っていた子どもたちの中には、今回の水害により環境が急変したことで大きなストレスを感じ、自らの身体を噛むなどの自傷行為が見られる子どももいたそうです。職員の方々はそうした状況を前に「少しでも早く、元の環境に子どもたちを戻そう」と、7月10日には活動を再開させました。
部屋の中はまだ泥臭さが残り、浸水した1階の壁は下からめくりあがり、水を含んだトイレのドアは膨張して閉めにくくなっていました。整然と並べられた机やいすは、一つひとつ、職員の皆さんが手作業で泥を洗い落としたそうです。AARは子どもたちが落ち着いて過ごせるよう画用紙とクレヨンをお届けしました。今後も障がい児が楽しめる絵本やおもちゃなどを届ける予定です。
送迎車やエアコンなどの支援が急務
このほかに訪問した福祉施設も、多くが大きな被害を受けていました。西予市の障がい者支援施設・NPO法人れんげ草たんぽぽ作業所も地域の中核として活動していましたが、水害により利用者の方々の行き場がなくなってしまいました。AARは水没した送迎用の車や、機能しなくなってしまったエアコン、流されてしまった机やいすなどの支援を行う予定です。
被災した障がい者の方々が1日も早く日常生活を取り戻せるよう、AARは引き続き支援を届けてまいります。
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