西日本豪雨被災者支援:活動を終了 ご協力に心より感謝いたします
2018年6月~7月に発生した西日本豪雨は、岡山、広島、愛媛各県をはじめ広範囲に甚大な被害をもたらしました。AAR Japan[難民を助ける会]は、被害発生直後から避難所での炊き出し、障がい者福祉施設の復旧支援などを実施し、2020年3月末をもって支援活動を終了いたしました。温かいご寄付や緊急支援物資をお寄せいただいた個人・企業の皆さまに、改めて衷心より御礼申し上げます。
西日本豪雨では、死者237人/行方不明8人、住宅の全半壊2万2,001棟(一部破損含む)、床上・床下浸水2万8,469棟に上る被害がありました(内閣府)。AARは特に被害が大きかった岡山、広島、愛媛の3県に緊急支援チームを派遣して2018年7月9日に支援活動を開始し、岡山県倉敷市では指定避難所となった小学校で、NPO法人ピースプロジェクト協力の下、8月末まで炊き出し(合計20回/1万食余り)を行いました。それと同時に、障がい者福祉施設の被災状況について、現地の災害対策本部や自治体、NPO法人、障がい者団体を通じて情報収集するとともに、3県24施設を実際に訪問して聞き取り調査を行い、支援が行き届いていない10施設、および避難所に飲料・食料、医薬品、衣類、ビニールシートやマットなど約60品目の緊急支援物資を配付しました。
さらに福祉施設の復旧・活動再開に向けて、就労支援事業所や児童デイサービスなど13施設を対象に、損壊した建物の修繕、活動に必要なパソコンをはじめとする電化製品・事務用品、食器・調理具、療育用の玩具、利用者送迎用の車両10台などを提供しました。支援物資を届けた福祉施設の職員の方からは「すべてを失って途方にくれていた時に、すぐに物資を届けてくれて本当に助かった」「活動再開に向けて希望が持てるようになった」などの言葉をいただきました。被災地は今も仮設住宅が残るなど、復旧の途上にありますが、これらの福祉施設ではAARの復旧支援に続き、行政などのサポートもあって、活動が再び軌道に乗っています。
AARは東日本大震災(2011年)の被害を受けた東北地方で中長期的な支援を継続しているほか、令和元年台風15号/19号(2019年)などの被災地で、支援が充分に行き届いていない方々を中心として支援活動を実施しています。今後ともAARの国内災害支援へのご理解・ご協力をお願い申し上げます。
ご協力いただいた企業・団体の皆さま(2020年3月31日時点) 個人情報に配慮し、企業・団体のみをご紹介させていただきます。 | |
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五十嵐製作所 |
ひかり保育園 (50音順、アルファベット順) |
※この活動は、皆さまからのご寄付に加え、ジャパン・プラットフォーム(JPF) の助成を受けて実施しました。
【報告者】 記事掲載時のプロフィールです
東京事務局 高木 卓美
2014年4月よりAAR東京事務局で主に東北事業を担当。熊本地震(2016年)、九州北部豪雨(2017年)、令和元年台風19号などの緊急支援にも従事。大学卒業後、音楽活動、民間企業や大学での勤務を経て、AARへ。埼玉県出身