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パキスタン事業でオンライン報告会―新型コロナウイルス緊急支援

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屋外で、長椅子に身体が小さな男の子と母親、AAR現地スタッフが並んで座っている写真が、ズームの画面に表示されている

緊急支援物資を届けた聴覚障がいがある10歳男児(中央)の家庭

新型コロナウイルスの感染拡大が世界規模で続く中、AAR Japan[難民を助ける会]は6月5日、パキスタンで実施した緊急支援のオンライン報告会を開催しました。オンラインによる報告会はAARとして初めての試みでしたが、当日は約70名の方々にご参加いただき、海外のコロナ対策の取り組みへの関心の高さがうかがえました。

障がい児家庭に緊急物資配付

パキスタンでは6月10日現在、11万人以上の感染者が確認され、その数は今も増え続けています。AAR は4月上旬から5月にかけて、首都イスラマバード西方のハイバル・パフトゥンハー州ハリプール郡内にある小学校2校の校区で、18歳以下の障がい児がいる家庭110世帯に食料品や衛生用品など緊急支援物資を配付しました。

当日はイスラマバード事務所と参加者をオンラインでつなぎ、駐在員の大泉泰が同国の感染概況や都市の様子、支援活動の概要について写真を示しながら報告しました。また、コロナ感染が貧困層に追い打ちを掛けている実情、現地の家庭の衛生状態、コロナについて正しい情報を伝えることの重要性などについて説明するとともに、感染終息の兆しが未だ見えない中、個別のニーズにあわせた柔軟で継続的な支援が求められていることをお伝えしました。

AARスタッフが、手洗い方法のイラストなどが描かれた紙を持ち、隣に座る知的障がいのある女性に教えている

知的障がいのある女性(左)に手洗いの方法を伝えるAARスタッフ(中央)

質疑応答では、参加者から「パキスタンの疾病報告の仕組みはどうなっているのか」「モスクでの集団発生は起きているのか」「パキスタンには手洗いやうがいの習慣はあるのか」「障がい者の認定方法について教えてほしい」「新型コロナの世界的流行に対する国際協力で、日本に期待されていると現地で感じることはあるか」など質問が多数寄せられ、実際に各家庭を訪問したイスラマバード事務所スタッフのムザンミル・イスラム、シブハ・ムクタルがそれぞれの質問にお答えしました。

駐在員の大泉のとなりに、現地スタッフ2名が座り、メモを取りながら話をしている

オンラインで報告するAAR駐在員の大泉泰(右)と現地スタッフ

報告会終了後は「現地の写真を見ながら実情を知ることができて、とても勉強になった」「支援先の人たちの顔まで見えて感動した」「支援が身近に感じられた」「日本ではなかなか分からない厳しい現実について知ることができて良かった」などの感想をいただきました。また、報告会の運営方法として「手話通訳や字幕があったのは、さまざまな視聴者を想定した配慮として好感が持てた」とのコメントもありました。

地域に根差した支援活動を続ける

新型コロナウイルスによる影響が国内外を問わず広範囲に及ぶ中、その日その日の生活にも苦労している人々、支援を必要としながらも声を挙げられない方たちが少なくありません。AARはそれぞれの地域に根差し、より厳しい状況に置かれた方々に目を向け、必要とされている支援を迅速かつ確実に届けるために引き続き活動してまいります。皆さまの温かいご支援をお願い申し上げます。

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    (トクヒ)ナンミンオタスケルカイ

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