アフガニスタン:集団感染を防ぐために-新型コロナウイルス緊急支援
世界で感染拡大が続いている新型コロナウイルス。AAR Japan[難民を助ける会]が活動するアフガニスタンでも感染が拡大しており、感染件数はこのひと月でそれまでの倍以上に増えて3万人を超え、887人が亡くなっています(7月7日時点)。政府による経済活動の自粛要請を受け、街の商店や施設は閉鎖または営業時間を短縮しており、人々の雇用や生活に大きな影響を与えています。
そこでAARは、5月18日から6月6日まで3州(カブール州、パルワーン州、カピサ州)で緊急支援物資の調達と配付を実施しました。
診療所や経済的に苦しい家庭へ石けんや啓発パンフレットを配付
当会では、集団感染を防ぐことを目的に、イスラム教のモスクや診療所に石けん(液体・固形)や、新型コロナ感染予防の啓発パンフレットを配付しました。また、一家に稼ぎ手がいない世帯や障がい者のいる世帯、経済的に厳しく衛生用品の購入が難しい世帯には、石けんや啓発パンフレットに加えて洗濯用洗剤や食器用洗剤も追加して配付しました。配付先は、3州12郡50村内のモスク50ヵ所、村の診療所10カ所、貧困世帯1,250世帯となりました。
受益者の声
ここでは支援物資を受け取られた方々の声をご紹介します。
【クリニック医師・男性・55歳】
「この診療所には医師と看護師からなる合計8人の医療スタッフが勤務しています。周辺の7村から患者がやってきます。私たちは現在厳しい状況下で診療にあたっています。病院に来院する患者に手を洗ってもらう必要があるのですが、病院に十分な衛生用品がありませんでした。今回の支援で、診療所の職員も来院される方も助かります。ご支援に感謝いたします」
【女性・65歳】
「夫と娘と3人で暮らしています。夫は古い靴の修繕を仕事にしています。私は近所の家でメイドとして働いています。娘は28歳で、身体に障がいがあり、ずっと一人で家にいます。新型コロナウイルスについては聞いていましたが、予防方法が分かりませんでした。今回、パンフレットや衛生用品をいただいたので、今ではどのようにしたら良いかが分かります」
【男性・38歳】
「私の家族は、妻と、私の両親2人と、4人の子どもたちの8人です。私はふだん市場で働いています。新型コロナウイルスについてはいろいろなテレビ番組で放送しているので知っていました。でも、経済的に厳しいので感染予防に必要な衛生用品を手に入れるのが難しい状況でした。支援していただいたおかげで、当面何とか予防措置がとれそうです」
奮闘を続けるカブール事務所の職員たち
支援を届けた方からの感謝の言葉や、いつも当会を支援してくださる日本のみなさまからの励ましの声をとてもありがたく思っています。
残念なことですが、アフガニスタンは依然として治安の不安定な状況が続いています。国際NGOの事務所が攻撃の対象になったりすることもあります。2019年12月には「ペシャワール会」の中村哲先生が同国ナンガハル州で銃撃を受け、命を落とされました。現在でも当会の日本人職員は現地に駐在することも、カブール事務所を訪問することもできない状況にあります。
そんな厳しい状況のアフガニスタンに追い打ちをかけるような今回の新型コロナウイルスの感染流行。当会カブール事務所の職員は、感染のリスクに十分配慮しながら、日々身を粉にして奮闘しています。困難な状況においても日々活動する彼ら・彼女らがいることで、当会はアフガニスタンでの支援を続けられています。
今後も、アフガニスタンの人々の健康を願い、彼らの健康と安全にも十分留意しながら、支援してくださる方々のお気持ちを届けてまいります。
緊急募金にご協力ください
クレジットカードで以下のボタンからお手続きください。決済業務は、決済代行会社SMBCファイナンスサービスを通じて行っています。(お申し込み情報は、ベリサイン社の暗号化技術SSLを利用して送信されます。) 銀行振込で以下の口座番号と加入者宛にお振り込みください。
【ご注意】銀行からのお振り込みは、こちらでお振り込み人さまを特定できません。 振込人名の後に「コロナウイルス緊急支援」とご記入ください。 ※振込手数料はご本人さまのご負担になります。 コンビニで下記のボタンからお手続きください。払込用紙(ハガキサイズ)をお送りいたしますので、コンビニにお持ちになってお支払いください。 ※株式会社Eストアーのネットショップ「ショップサーブ」を利用しています。 ※手数料330円はご本人さまのご負担になります。 郵便振込で以下の口座番号と加入者宛にお振り込みください。 ※備考欄に「コロナウイルス緊急支援」とご記入ください。
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