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ウガンダ:難民が手作りマスクで新型コロナ感染予防

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新型コロナウイルスの感染拡大が続くアフリカ東部のウガンダで、AAR Japan[難民を助ける会]は、同国北部にある南スーダン難民の居住地で、新型コロナ感染防止に向けた「マスク手作り講座」を開きました。

7名の男女がマスクをつけてこちらを向いています 鼻と口がしっかりマスクに覆われています

完成したマスクを着ける難民居住地のリーダーたち。右端はAARスタッフ(2020年8月、パロリーニャ居住地)

ウガンダではマスクの需要が急増して値段が高騰し、難民たちは容易に買うことができなくなっています。そこで、衛生啓発の意味を含めて、難民居住地内で手に入る布やひもなどの材料を使ったマスク作り講座を計画しました。ワークショップでは外部からウガンダ人の講師を招き、難民居住地のリーダーたちを集めて作り方を指導しました。リーダーから他の住民(難民)たちに作り方を伝えることで、多くの住民が感染を予防するとともに、自らの命を守る意識が高まることが期待されます。

講師の女性が、マスクの布地を手にして作成方法を伝えています 真剣な表情がうかがえます

講師が縫い方などを1枚1枚確認

参加者からは「ワークショップに参加したおかげで、値段の高い使い捨てのマスクを買う必要もなくなった。自分たちでマスクを作って販売し、生計の足しにできるようになった」「南スーダンからウガンダに到着すると同時に、なぜ検疫・隔離されなければならないのか憤りを感じていたが、新型コロナに関する説明を聞いて、それがいかに重要なのか分かった。新たに南スーダンから仲間が到着することがあれば、検疫や隔離の重要性を伝えたい」といった感想が聞かれ、講座を通じて感染予防の意識が高まっていることがうかがわれました。

ローテーブルに生地を置き、6,7名の男女が周りを囲み、切り抜き作業を進めています

型紙を使ってカラフルな布地からマスク用の布地を切り抜く作業

AARはこのほか、難民居住地の学校にマスク、石けんなどの衛生用品、手洗い用の水タンクを配付・設置するとともに、新型コロナに関する正しい知識と予防策を伝える衛生啓発活動を実施しています。引き続き、社会的に弱い立場に置かれた南スーダン難民の健康を守る活動に取り組んで参ります。

【報告者】 記事掲載時のプロフィールです

宮崎の顔写真

ウガンダ事務所 宮崎 充正

2019年10月よりウガンダ事務所に駐在。大学で教育学を専攻。卒業後、青年海外協力隊員の理科教員としてマラウイ共和国に派遣。任期終了後、英国の大学院で教育開発学修士を取得したのちにAARへ。徳島県出身。

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