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「移行期正義の現状と課題」セミナー報告

 
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難民を助ける会では、理事長 長有紀枝の著作「スレブレニツァ あるジェノサイドをめぐる考察」の出版を機に企画された「移行期正義の現状と課題」と題したセミナーを後援しました。

【日時】2009年4月30日(木)午後2時から午後4時まで

【場所】東京ウイメンズプラザ 第一会議室

趣旨のご説明

難民を助ける会理事長
長 有紀枝(おさ ゆきえ)

このたび、難民を助ける会の職員として駐在していた紛争末期のボスニア・ヘルツェゴビナで遭遇した、集団殺害事件(ジェノサイド)を題材にとり、『スレブレニツァ あるジェノサイドをめぐる考察』(東信堂 2009年)を上梓いたしました。

本書は、2007年春に東京大学大学院「人間の安全保障」プログラムに提出した博士学位論文をまとめたものですが、スレブレニツァのみならず、ルワンダやダルフールのジェノサイドについても触れ、将来の類似の事件を防いでいく一助となるべく執筆したものです。

この出版に合わせ、また、ICTY(国連旧ユーゴスラビア国際刑事裁判所)検察局の犯罪分析官・藤原広人氏の一時帰国に合わせ、2009年4月30日に、藤原氏をメインスピーカーに、国際刑事法の専門家である早稲田大学の古谷修一教授をコメンテーターにお迎えして「移行期正義の現状と課題」と題したセミナーを開催いたしました。

1995年以来、一貫してICTYに勤務する藤原氏は、国際刑事司法の最前線で活躍する数少ない日本人の一人ですが、学生時代、難民を助ける会でボランティアとしても活躍してくださった方です。
またコメンテーターの古谷教授は、国際刑事司法分野の第一人者であられます。

当日は、お二方の素晴らしいご講演、コメントに続き、約40名の参加者から活発な質問が寄せられ、大規模な人権侵害やジェノサイド後の正義と平和構築を考える大変有意義なセミナーになったと考えています。

以下、お二方のご許可を得て、セミナーの記録をご紹介します。

記録はこちら

長(おさ)有紀枝

1963年、東京生まれ。会社員として働きながら、1990年より難民を助ける会にてボランティアを開始。91年より専従職員となる。紛争下のボスニア、チェチェン、アフガニスタン、災害後のパキスタンなどで緊急人道支援に携わるほか、地雷禁止国際キャンペーン(ICBL)の地雷廃絶活動等に携わる。旧ユーゴスラビア駐在代表、難民を助ける会専務理事・事務局長(00~03年)などを経て、2008年7月に同理事長に就任。2006年7月より(特活)ジャパン・プラットフォーム(JPF)代表理事。2009年4月より立教大学大学院21世紀社会デザイン研究科教授。09年2月に『スレブレニツァ―あるジェノサイドをめぐる考察』を出版

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