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このイベントの活動報告レポート
ザンビア:エイズで親を失った子どもたちのために図書館を
アフリカのザンビアでは、8人にひとりの子どもがHIV/エイズで親を亡くしています。ザンビアでエイズ対策活動を行うAAR Japan[難民を助ける会]は、エイズ遺児たちの教育と交流の場となる図書館を作るプロジェクトを開始します。約60万円あれば、図書館を作ることができます。
書店も図書館もない地域に暮らす子どもたち
首都ルサカ近郊のンゴンベ地区。貧困層が住むこの地域で、AARが支援する子どもたちは暮らしています。書店も図書館もない同地区では、本は貴重な存在です。キリスト教徒が多いザンビアでは、聖書を持っている人は数多くいても、一般の本は高価なため、なかなか買えません。学校の教科書さえ買えないため、子どもたちは先生が板書したものを自分のノートに書き写し、それを教科書代わりに大切に使っています。
親を亡くした子どもたちのほとんどは、親戚の家や学校の寮に預けられていますが、引き取る側も貧しい家庭ばかり。小さな家にたくさんの家族が暮らしていたり、学校の寮も寝床があるのみで、勉強に集中できる環境ではありません。そのため授業についていけず、落第を繰り返してしまう子もでてきてい ます。
不十分な教育環境と複雑な家庭環境は、子どもたちの将来に大きく影響します。成績が上がらず将来に希望が持てなくなったり、引き取られた家族との仲がうまくいかず精神的に孤立し、飲酒や素行不良、安易な性交渉に走り妊娠するケースがしばしば見られます。
居場所のない子どもたちが気軽に立ち寄れるように
AARは、こうした子どもたちが放課後に立ち寄り、学校の教材や本を借りて読めるよう、AARのンゴンベ事務所内に「図書貸し出しコーナー」を作ることにしました。ザンビア国内の教科書出版会社に教科書や参考書の提供をお願いしたり、日本の支援者の皆さまに英語の本の寄贈をお願いしたところ、多くの方にご協力いただき、70冊以上の小説や雑誌、教科書が集まりました。
書籍は傷まないよう、1冊ずつビニールカバーをつけ、貸し出しカードも作り、ついに2014年5月6日、念願の「図書貸し出しコーナー」を開設しました。多くの子どもたちが放課後に訪れ、教科書や参考書を借りていきます。小説やマンガも人気です。
約60万円で図書館を作ることができます
しかし、残念ながら事務所内には、大勢の子どもたちが本を読んだり勉強をするための十分なスペースがありません。
子どもたちがたくさんの本を読み、学び、視野を広げられる場所が欲しい。また、同じ境遇の子どもたちが集う場があれば、お互いに励まし合うことができます。
そのために、ぜひ図書館を作りたいのです。約60万円あれば事務所の敷地内に、小さな図書館を建設し、10人程度の子どもたちが勉強するための机やいすなども設置することができます。エイズで親をなくした子どもたちが読書の楽しさを知り、視野を広げ、仲間と励まし合いながら未来を切り拓く力を持てるよう、皆さまのご協力をお願いいたします。