スーダン・カドグリ事務所
山浦 遼
スーダン・カドグリでみつけた好きなもの!
2009年1月よりスーダン北部のカドグリ事務所駐在。教育大学で教員免許を取得。卒業後、青年海外協力隊の小学校教諭としてウガンダに赴任。帰国後難民を助ける会へ。趣味は野球。(宮城県出身)
記事掲載時のプロフィールです
難民を助ける会では、スーダン共和国にて地雷回避教育を行っています。事業の実施地である南コルドファン州の州都カドグリに赴任したばかりの山浦遼が、カドグリでの新生活を報告します。
いつもお世話になってる「ロバ車」
私が暮らすカドグリは、とても暑く埃っぽい街です。自転車で宿舎に帰ってくると早くシャワーを浴びたくなる毎日。そんな中、とてもお世話になっているのが、写真の「ロバ車」です。
水道設備どころか、井戸も満足にないこの街では、水売りの人々がロバに乗って水を届けにきてくれます。車に混じって道路を進み、水を届けてくれるロバ。いつも愛らしい目をしていますが、彼ら自身も本当はのどが渇いて、疲れているのではないかと心配になります。ロバに乗っているおじさんや子どもたちが、時折勢いよくロバに鞭を入れますが、そのたびにロバは「しょうがないな」という感じでスピードを上げます。
そのようにして運ばれた水を、おじさんたちが各家庭、事務所のタンクに入れていってくれるわけです。おじさんたちはとても力があり、重いプラスチックの容器の水を、軽々と運んでタンクに入れてくれます。
日本ではあまり考えたことがありませんでしたが、蛇口から水を出すためには色々と大変なのだなと思わずにはいられません。
乾いた大地の中で、心も潤してくれる「ロバ車」は、今日もカドグリの街を練り歩いています。そして、シャワーを浴びるたびに、私は働き者のロバに感謝しています。
ふるさとの味!?「オクラ」
スーダンでの食事は、豆を軟らかく煮てパンと一緒に食べる「フール」が中心です。それに時々、オクラをまぜて食べることもあります。オクラは粘り気があり、また何となく日本を思い出させてくれる味なので、レストランにオクラがある日はとても幸せな気持ちになります。
生のオクラと、乾燥したオクラがあり、生のオクラのほうがより料理に粘り気を加えます。スーダンの人たちは11:00過ぎくらいに「朝食」をとりますが、その時間に一緒にスタッフと食事をしながら、つかの間のおしゃべりと、ふるさとの味「オクラ」を楽しんでいます。時間によって、たまに無かったりするオクラですが、お蔵入りしてしまわないよう、「ラズィーズ(美味しい)」とレストランのおばちゃんに強くアピールするようにしています。
そんなカドグリの街での仕事は「地雷回避教育」です。ここスーダン国内には、内戦時に使われた地雷や不発弾が数多く放置されており、その被害に遭わないための方法を教える「移動教室」を運営するのが私たちの仕事です。村の人たちに分かりやすく地雷や不発弾の危険性が伝えられるよう、スタッフ一同奮闘しています。