スーダン事務所駐在
大豆本 由紀
恵方巻きに初挑戦! ハルツームの節分
2009年3月よりスーダン・ハルツーム事務所駐在。大学卒業後、民間企業、在外公館、国家公務員を経験後、イギリスの大学院に留学。その後、国際機関にて紛争後の社会復帰プログラムに1年間従事し、難民を助ける会へ。(兵庫県出身)
記事掲載時のプロフィールです
節分に恵方巻きを食べる関西の習慣は、近年東京にも広がってきましたが、ついにアフリカのスーダンへ上陸?!関西出身の大豆本駐在員が報告します。
スーダンで恵方巻きに挑戦
2月と言えば、節分。関西人の私にとって、節分の日に恵方巻き(縁起の良い方角を向いて食べる太巻き寿司)を食べるのは、物心ついた時からの習慣です。
ここ数年は海外生活が続き、節分の日さえ忘れていたのですが、今年はスタッフの「日本食を食べてみたい!」というかねてからの要望に答えて、ハルツームでも入手可能なきゅうりを使った、かっぱ巻きを作ることにしました。
恵方を向いてがぶり、そのお味は?
「この巻き寿司を、恵方を向いてしゃべらずに1本食べると福が来る」と説明すると、全員、今年の恵方である西南西を向いて、がぶり。
「お味のほうは?」と聞いても誰も答えず。長い沈黙の後、漸く全員が完食し、一言「おいしい!」。
また暫く「この黒いもの(のり)はどこで手に入るのだ?」「ご飯はどうやって味付けるのだ?」「この緑の辛いもの(わさび)は何だ?」と質問が続出。思いのほか、好評だったようです。
今年もいい一年になりますように
食事の後は、豆まきを実施。乾燥大豆が見当たらなかったので、乾燥ヒヨコマメを代用しました。「鬼は外!福は内!」も練習し、一斉に豆まき開始。全員で「今年はいい年にしよう」と誓い合いました。
後に、スタッフの一人が、「イスラム教徒はハッジ(メッカ巡礼)の際、メッカにある柱を悪魔に見立てて厄払いとして小石を投げるんですよ。」と豆まきとの類似点を紹介してくれました。
似て非なり。でも、不思議とイスラム教に親近感を覚えた節分でした。