東京事務局
直江 篤志
日本人駐在員だけじゃない。AARザンビア事業の立役者たち
2011年10月より東京事務局にて国内・海外事業を担当。企業に6年間勤務した後、米国の大学に留学。その後、青年海外協力隊に参加し、理数科教師として2年間ザンビアに赴任。赴任中に東日本大震災が起き、帰国後被災者支援に関わりたいとAARへ。趣味は海外長編小説を読むこと。岡山県出身。
記事掲載時のプロフィールです
HIV/エイズ対策に特化した取り組みを行っているAARのザンビア事務所。そこではいま、河野洋、永井萌子、齋藤文司の3人の駐在員が日々精力的に活動しています。駐在員の活動は、ザンビア人スタッフたちの活躍に支えられていることを忘れてはなりません。ザンビアに出張した東京事務局の直江篤志が、彼らの活躍ぶりを報告します。
「日本人と地元の人々をつなぐのは私たち」
ザンビア人自らが、自国のHIV/エイズ問題に対して真剣に取り組めるようになること。これはシャロン・バンダをはじめとするAARザンビア事務所のスタッフが目指すゴールのひとつです。AARは現在、HIV陽性者がエイズの発症を抑えるための薬をとぎれることなく飲み続けられるよう、服薬支援ボランティアを育成すると同時に、患者自身とその家族へのケアにも取り組んでいます。AARのザンビア人スタッフたちは年間を通じ、服薬支援ボランティアと患者の家族を対象に、HIV/エイズの基礎知識、患者に対するケア技術、活動計画の立て方をはじめとする数々の研修プログラムをつくり、現場に立って指導を行っています。
エイズ遺児の支援は自身の経験を活かして
また、AARはエイズにより親を亡くした子どもたちが学校に行けるよう支援を行っています。制服や靴、授業料の支援だけでなく、子どもたちと定期的に面会し、彼らの生活の状況を知り、相談に乗ることも大事な仕事。こうしたきめ細かいケアを行うには、地域に通じたザンビア人の力が必要です。この支援を担当するのはアンジェラ・ムタレ。幼いころに両親を亡くしたアンジェラにとって、特別に思い入れのある仕事です。「子どもたちと関わることができて嬉しいです。AARの支援により状況が改善し、子どもたちが笑顔を見せてくれて以来、常に子どもたちの声に耳を傾け理解しようと努めています」と話してくれました。
勤続8年のベテランも活動を支えます
支援活動では、政府機関とさまざまな取り決めを交わしたり、ときには粘り強い交渉も必要になることがあります。そんなときに活躍するのは総務のチーム。その一員であるケビー・ムレヤはAAR勤務歴8年のベテラン。以前は別の国際支援団体で働いていました。「AARの日本人スタッフはいろんな相談に乗ってくれるし、情報をちゃんと共有してくれるので一緒に働きやすい」と言います。現在は仕事の傍ら大学に通い人材管理について勉強しているがんばり屋。「仕事と勉学を通じて、AARと地元の人たちとの架け橋になりたい」と抱負を語ってくれました。
このように、AARはザンビア人スタッフのがんばりに支えられて活動しています。日本人駐在員の役目は裏方として彼らの能力を最大限に引き出す手助けをすること。彼らが自国の抱える問題に悩みながらも、最後には自分たちで解決できるよう願いつつ、活動しています。
AARのザンビアでの活動については、5月30日(木)に行われるソノダバンド×AAR Japan スペシャルライブ&トーク「ぼくらが旅したアフリカ」でもお話しします。 |
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