「不発弾事故の応急処置を学ぼう!」ラオスで指導者向けの研修を実施
救急医療体制の整備が本格的にスタート!
ラオス北部のシェンクワン県で、不発弾事故時の応急処置の体制強化が本格的に始まりました。難民を助ける会は、同県の93村の村落保健ボランティアを対象に、事故直後の応急処置や医療施設までの搬送についての研修を実施します。不発弾事故による死傷者を減らし、重い障害が残らないようにすることが目的です。
2011年3月、各村落の保健ボランティアを指導する郡病院の医師や看護師などの医療従事者を対象に、「指導者のための研修(TOT:training of trainers)」を開催しました。研修で使用する教材は難民を助ける会が作成。心肺蘇生法や止血法などの応急手当の技術、病院搬送時の注意事項、感染症の予防方法、研修での教え方などを講義や実技を通して学んでもらいました。参加者は非常に意欲的で、「応急手当の技術について知らなかったことを学ぶことができた」「村落保健ボランティアにもわかりやすく教えていきたい」との感想が寄せられました。
今回の研修に参加した郡の医療従事者が、今後、各村で研修を行い、不発弾被害者への救急医療の体制を整えていきます。
この事業は、皆さまからのご寄付に加え、日本NGO連携無償資金協力(外務省)の助成を得て行っています。
【報告者】 記事掲載時のプロフィールです
ラオス・シェンクワン事務所駐在 山下 祐美子
2010年10月よりラオス・シェンクワン事務所駐在。大学卒業後、看護師として病院に勤務。その後、イギリスの大学院で保健システム管理について学ぶ。帰国後、難民を助ける会へ。(千葉県出身)