九州豪雨:木工イベントを開催
九州北部豪雨の被災地、福岡県朝倉市では、小学校のグラウンドで仮設住宅の建設が進み、子どもたちは遊び場を失っています。また、地元の夏祭りや花火大会も中止となりました。AAR Japan[難民を助ける会]は、子どもたちに夏休みの思い出を作ってもらおうと、発災から1ヵ月となった8月5日、子どもたちのための木工イベントを開催しました。イベントは、ちらしを作って事前に告知をし、朝倉市の久喜宮地区や杷木地区の子どもたち51人が参加してくれました。
夏休みの思い出作り
「今日はいっぱい雨が降った日から一ヵ月だね」。
まだ流木が残る町を走り会場へと向かうバスの中で、参加者の子どもが先生に言いました。本来なら、今は待ちに待った夏休みのはずでしたが、花火大会やお祭り、プールなど、子どもたちが楽しみにしていた夏の行事は全て中止となってしまいました。学童保育でも、普段は外に出て遊んでいましたが、いつも遊んでいた場所で仮設住宅の建設が進んでおり、今はずっと部屋の中で遊んでいます。
今回のイベントの会場は、隣のうきは市にある木工作業のできるカフェ「木ん家(ぼくんげ)」です。会場へと向かうバスの中、子どもたちは大はしゃぎでした。会場に着くとすぐ、皆早速自分たちで選んだ作品(壁掛けの額、貯金箱、宝箱のうち一つ)を、ボンドや金づちを使いながら上手に作っていました。組み立てが終わると、マジックを使って思い思いにデコレーションしました。
宝箱を作った女の子に「何を入れるのかな?」と聞くと、「秘密の箱だからこっそりお菓子を入れたいな」と元気に答えてくれました。また、ほかの女の子は、「お母さんへのプレゼントにするんだ」と話してくれました。その後は、野球ゲームや神経衰弱カード、積み木などすべて木でできたおもちゃで思いっきり遊び、皆でケーキを食べました。
半日のイベントではありましたが、子どもたちは最後まで楽しそうに遊び、少しでも夏休みの思い出を作ってもらうことができたのではないかと思います。
AARは今後も子どもへの支援を検討しています。
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