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皆さまのお気持ちで救える「命」がありますー2011年 夏募金のお願い

 
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今、スーダンで思う「世界の絆」スーダンカポエタ駐在員・豊井彰一
家畜とならんで池の水を飲む少年

家畜と同じ池の水を飲む少年。スーダンでは、水道システムはおろか井戸すら足りておらず、人々はこうしたため池や川の水を生活用水として使用している(2010年12月撮影)

3月11日の東日本大震災の報を、ここアフリカのスーダンで聞きました。被害が甚大だった福島県南相馬市には、友人が住んでいます。難民を助ける会が支援を行うことを決めたとき、帰国して被災した方々や友人のために、直接支援活動をしたいという気持ちでいっぱいでした。

しかし、実際に友人と連絡がとれ、自分の思いを伝えると、「みんなの思いは十分に届いている。お前が被災地に来る必要はない。こういった状況で人々の気持ちが内向きになりがちなときこそ、自分のやるべき役割をしっかりと見極めて、それを実行することが大切だ」と言わ れました。

ここスーダンには、安全な水を手に入れられずに不衛生な水を使うために、感染症などにかかり命を落としていく人が後を絶ちません。水は、常に「命の源」です。難民を助ける会が建設する井戸や給水塔で、多くの命を救うことができ、多くの人たちが安心して暮らすことがで きるようになります。ここでの仕事が、人々の命を守ることが、いま、私がやるべきことです。ここで今できることを精一杯やることが大事なのだと、あらため て気づきました。

今回の震災では、日本の世界各地から多くの支援を受けています。スーダンでも、メディアやイベントを通じて日本文 化を紹介する「日本週間」が催されるなど、日本を励ます取り組みが始まっています。昨日支援を受けていた人たちが、今日は支援をする側になったのです。国境を超えた多くの助けあいで世界が成り立っていることに気がつきました。世界は強い絆で結ばれているのだと感じています。

スーダン・カポエタ事務所駐在員・豊井 彰一

豊井彰一

2010年6月よりスーダン・カポエタ事務所駐在。大学卒業後、民間企業に勤務。その後、青年海外協力隊員としてウガンダでの村落開発に携わり、帰国後難民を助ける会へ。(兵庫県出身)

安全な水がまだまだ足りないスーダン南部

濁った水を汲む子ども

この水を飲んだり、調理にも使っています

20年以上におよぶ内戦が終結して6年。スーダン南部では、今、帰還民の命をつなぐ「水」の問題がとても深刻な状況です。水をめぐる民族間の争い、不衛生な川・水たまり・ため池の水を飲むことで感染症などにも苦しめられています。

難民を助ける会は、内戦終結の翌年の2006年からスーダン南部、東エクアトリア州で復興支援を行っています。これまでに86基の井戸と4棟の給水塔を建設してきました。事業の様子はこちらをご覧ください。

しかし、地域の広さや人口に対してまだまだ足りません。州の中で安全な水を確保できる人が、ようやく3分の1を超えた状況です。

皆さまからのあたたかいお気持ちで、世界には救える「命」が、そして「生きるすべを見つけられる人たち」がたくさんいます。難民を助ける会は、皆さまのご厚意を、支援を必要としている方たちに、確実にお届けします。どうぞさらなるご支援をよろしくお願いいたします。

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