地雷情報室4 地雷・不発弾の被害をなくすために

地雷・不発弾の恐ろしさを学ぶ―地雷回避教育

地雷や不発弾をすべて取り除くには気の遠くなるような長い時間が必要です。除去がすべて終わるまでの長い間、そこに暮らす人々は地雷の危険と隣り合わせで生活しなくてはなりません。地雷や不発弾がどのような大きさや形をしているのか知らないために、好奇心から触ってしまう子どもたちや、換金可能な鉄くずと間違えて拾ってしまう大人たちが事故にあうケースも少なくありません。「地雷を踏むか否かは、運次第」と思っている人もいます。
地雷や不発弾についての知識を広め、被害にあわないようにするための活動を「地雷回避教育」と呼んでいます。

このようなことを教えています

  • 地雷・不発弾はどのような色、形、大きさをしているのか?
  • どのような場所が危険なので近づいてはいけないのか?
  • 地雷・不発弾を見つけたときはどのような行動をとれば良いのか?

様々な教材を使って教えています

字の読めない人や子どもにもわかりやすいように、ポスターや映画、ラジオなど、その地域の人たちになじみやすい方法で地雷回避教育を行っています。各地域の文化に配慮した内容にしたり、それぞれの民族の言語に翻訳するなど、地域住民がしっかり理解できるような教材を作成しています。テレビや雑誌がほとんどない地域では、このような教材はとても人気が高く、大勢の人たちが関心を持って参加しています。

地域住民主体で教育を進めるための仕組みを作っています

従来の地雷回避教育では、AARのスタッフが地域を巡回し、直接住民への指導を行ってきました。しかし、地雷や不発弾に関する知識をより効率的に広い地域に普及し、かつ長く持続させていくためには、各地域の中で住民への教育を担える人材を育てることが必要です。そこでAARは、地域の指導員を育成し、指導員が地域住民へ教育できるような体制をつくり、「地域に根ざした地雷回避教育(Community-Based Mine Risk Education: CBMRE)」を進めています。また、様々な研修を通じて、地雷や不発弾に関わる現地の団体の能力強化や人材育成にも取り組んでいます。

アフガニスタンの地雷回避教育で上映されている映画「帰郷」(動画)

ラジオで流れる地雷回避教育の歌に聞き入る子どもたち(スーダン)

紙芝居を通して地雷の危険性を伝える(スーダン)

映画「帰郷」を見アフガニスタンの少女(アフガニスタン)

地雷回避教育用に作られた人形劇用の人形とポスター、パンフレット類(ミャンマー)

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被害にあった人たちのためにできること―障がい者支援

地雷や不発弾によって被害を受けてしまった人々を支援することは、被害を防ぐことと同じように大切です。AARは被害にあった人たちが社会へ参加し前向きに生きていための支援を行っています。

「自分にはできることがたくさんある」

AARは地雷被害者を含む障がい者支援の一環として、ミャンマーで障がい者のための職業訓練校を運営しています。毎年約150名の生徒が洋裁、理容・美容、PCの3コースで学び、夢への一歩を踏み出しています。

ネイ・テッ・アウンさん

画像編集ソフトを練習するネイ・テッ・アウンさん。(2016年2月10日、ヤンゴン)

2016年1学期 PCコース卒業生
ネイ・テッ・アウンさん(男性、25歳)

「私は高校を卒業してから国軍の兵士として働いていましたが、3年前に地雷の事故に遭って右足のひざ下を切断することになり、今は義足を使って生活しています。 AARの職業訓練校では、授業がわかるまで丁寧に教えてくれ、補習もしてくれます。全員が授業の内容を理解してから次へ進むので、分かりやすいです。また、パソコンも新しいので、企業等で一般的に使われているソフトを使って勉強することができます。 足を切断した後は「なぜ自分だけが」という思いで落ち込んでいましたが、もっと深刻な怪我をした人や亡くなった友達のことを考えると、自分にはできることがたくさんあるので、頑張って生きようと思うようになりました。 将来はパソコンスキルを活かして自分のお店を開き、タイピング、写真加工、ページレイアウトソフトを使ったチラシ作りの仕事をしたいと思っています。」

AARでは、地雷・不発弾の被害者を支援する以下の活動を行なっています。

職業訓練校
(ミャンマー)

障がいのある人が技術を身につけ働けるよう、障がい者のための職業訓練校を運営しています。洋裁、美容・理容、PCの3コースがあり、将来自分で開業しやすい技術や、雇用のニーズが高い技術を身につけるコースを用意しています。

車いすの製造・配付活動支援
(カンボジア・タジキスタン)

障がいのある人が外出しやすくなって社会参加できるように、その人の障がいや生活環境に合った車いすを製造・配付している現地団体の支援を行っています。

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地雷・不発弾をなくすための運動

国際条約

国際社会には、地雷やクラスター爆弾の製造や使用を禁止する条約があります。「対人地雷禁止条約(オタワ条約)」は1999年3月に、「クラスター爆弾禁止条約(オスロ条約)」は2010年8月に、それぞれ正式にスタート(発効)しました。
これらの条約は、対人地雷の問題に取り組んできたICBL(地雷禁止国際キャンペーン)など、数多くの団体が、さまざまな国々の政府と協力しながら作りました。政治家ではない、普通の人たちが、条約作りに参加したことは、当時としてはとても新しいことでした。1997年、ICBLは対人地雷廃絶への活動が評価され、ノーベル平和賞を受賞しました。

日本でのキャンペーン

AARは、1996年に地雷廃絶キャンペーン絵本『地雷ではなく花をください』(絵・葉祥明、文 ・柳瀬房子 発行・自由国民社、61万部発行)を刊行したほか、3回にわたってNGO東京地雷会議を主催し、地雷の問題を訴えてきました。ICBLの一員として、対人地雷禁止条約の成立にも貢献しました。近年では、2014年に対人地雷全面禁止議員連盟の総会で、アフガニスタン、スーダンの現地スタッフから地雷問題の実情やAARの活動について報告をしたり、2015年1月には「女性と地雷」をテーマにした写真展の開催、同年2月には地雷をテーマとした荻原麻未さんによるチャリティコンサートを開き、女優宮沢りえさんをお招きして絵本『地雷ではなく花をください』の朗読をしていただきました。

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難民を助ける会
特定非営利活動法人
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