活動レポート
地雷被害者のために私たちにできること:サヘル・ローズさんウガンダ訪問記4
2024年5月10日
©Yoshifumi Kawabata
ウガンダはアフリカ大陸の東側にある赤道直下の内陸国です。
2006年まで北部で続いた内戦の影響で、国民が難民として他国に避難していた過去もありますが、
現在は周辺国から多数の難民を受け入れ、難民に寛容な国であると言われています。
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面積 | 24.1万平方キロメートル(陸地面積19.7万平方キロメートル) |
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人口 | 4,427万人(2019年、世界銀行) |
首都 | カンパラ |
民族 | バガンダ族、ランゴ族、アチョリ族等 |
言語 | 英語、スワヒリ語、ルガンダ語 |
宗教 | キリスト教(6割)、伝統宗教(3割)、イスラム教(1割) |
※出典:外務省ホームページ
ウガンダ西部では1990年以降、不安定な情勢が続くコンゴ民主共和国(以下コンゴ)から逃れた約40万人のコンゴ難民を受け入れています。難民居住地では、経済的に困窮したり、教育に対する理解不足によって子どもたちの教育の機会が奪われたりしています。さらに、保護者と離れて暮らす子ども、女子、障がい児などがさまざまなリスクにさらされています。
93%
コンゴ民主共和国難民の非就学率は
初等教育では24%、中等教育は93% ※1
64%
全難民居住地で必要な支援を
受けられなかった子どもは64% ※2
120人
小学校の一教室あたりの児童数は
120人(パロリーニャ難民居住地) ※3
2,000人
以上
地雷被害に遭った障がい者は
推定2,000人以上 ※4
難民居住地の学校で勉強するコンゴ難民の子どもたち
ウガンダ西部で教育支援を行っています。難民の数が増加する一方、教育支援が不十分であるため、学校建設や教科書の配付、保護者や地域住民向けに学校運営に関する研修を行い、子どもたちが安心して学べる学習環境の整備に取り組んでいます。
新しく受け取った義足と、AARの義足装着支援により、再び歩けるようになった地雷被害者のマシカ・ハリエットさん
20年以上続いた内戦の結果、ウガンダ北部には大量の地雷や不発弾が残っています。事故に遭って障がいを負った被害者は、仕事を失ったり、治療費を捻出するために家や土地を手放したり、厳しい生活を強いられています。AARは地雷・不発弾による事故が報告されている地域で、被害者の生計支援や治療をサポートしています。
2023年
食料配付
干ばつや治安の悪化により深刻な食料不足が発生した地域で、高齢者世帯や障がい者のいる世帯、母子家庭などに食料を配付。
2016年~2021年
南スーダン難民への
教育支援
教育施設の整備や学用品の提供などを実施。また、教員や難民リーダーの育成、女子生徒や障がい児の教育推進などに取り組む。
「席に座って勉強できる
ようになりました。」
ムサカくん(14歳)
コンゴから逃げてきました。AARが教室を建ててくれる前は、6~7人でひとつの机にぎゅうぎゅう詰めに座って授業を受けたり、教室の外から窓越しに授業を聞いたりしていました。今は教室の中で落ち着いて勉強できます。
「今では障がい者を
サポートしています」
ビーラさん
私は以前、地雷の被害に遭いました。2010年にAARの起業支援を受けて美容院のビジネスを軌道に乗せることができ、大学進学も果たせました。今は、カセセ県の地雷被害者の会の事務局メンバーとして、地域に暮らす障がい者を支援しています。