昨今、日本ではあまり聞かなくなった社員旅行。カンボジアでは今も大人気で、「リトリート研修」と呼ばれることもあります。AARJapan[難民を助ける会]プノンペン事務所でも実施しており、その様子を駐在員の山本啓太がご紹介します。

旅行先の夕暮れ時、川辺で語り合うAARスタッフ=カンポット州で2025年2月
「離職者ゼロ」の信頼しあえるチーム
私たちプノンペン事務所の自慢は、2021年から現在まで、6人の現地スタッフが一人も退職せず働き続けてくれていることです。国際協力NGOの業界では人材の流動性が高く、数年単位での転職も珍しくありませんが、私たちのチームは20代から60代まで、男女3人ずつの信頼できるスタッフが長く勤務してくれています。AARの他国事務所の駐在員や外部機関の訪問者からも、「経験豊かな良いチームですね」と褒めていただくことが多くあります。

研修で発表する山本啓太駐在員
硬軟織り交ぜた旅行プログラム
そんな良いチームづくりに大きく貢献しているのが、社員旅行(リトリート研修)です。プノンペン事務所では例年1~2月頃、プノンペンから車で約3時間のカンポットやシアヌークビルといった観光地へ二泊三日で出かけます。日頃の労をねぎらいながら年間の活動を振り返る貴重な時間です。
日中は、スタッフそれぞれがテーマを設定し、一組あたり1時間ほどの研修を行います。テーマは「分かりやすいプレゼンテーションとは」「具体的事例から学ぶ障がい児と保護者とのコミュニケーション」など、多岐にわたります。夜は、ローカルマーケットで買った海鮮料理を囲み、ビールとともにカラオケ大会です。駐在員は青春時代に流行ったJ-popを歌い、現地スタッフはゆったりしたカンボジアの歌謡曲を歌います。歌詞の意味が分からなくてもみんなノリノリで踊り出します。

カラオケ大会で盛り上がるスタッフ
欠かせない恒例イベントに
私たちプノンペン事務所のスタッフにとって、このリトリート研修は一年の中でも特別な時間。「今年は1泊で良いかな?」と聞くと、「1泊だったら行って帰ってくるだけで終わるから、2泊は必須!」と、現地職員全員が即答するほどです。こうして育てた職員同士の距離の近さが、私たちの強み。温かい仲間たちとともに、今日も活動を続けています。

旅先までの道中、地元料理を囲むのも楽しみの一つ

山本 啓太YAMAMOTO Keitaカンボジア・プノンペン事務所
大学卒業後、理学療法士として働く。ベトナム農村部での医療ボランティアを経験後、同国の医療系大学での教員を経て2020年にAARに入職



