開催期間2024年11月24日(日)
45年のご支援に衷心より感謝申し上げます
11月24日、私たちAAR Japan[難民を助ける会]は創立45周年を迎えます。この節目を迎えることができましたのも、長年にわたりご支援くださった数えきれないほど多くの方々、そして活動に携わってくださった皆さまお一人おひとりのお力添えのおかげです。心より厚く御礼申し上げます。
AARは1979年、インドシナ難民支援を目的に「インドシナ難民を助ける会」として創設されました。創設者の故・相馬雪香元会長はじめ、創立に関わった関係者の多くは、当時、インドシナ難民の問題は数年で収束し、会の活動も数年で終わるだろうと考えていたと思います。しかし、難民問題が世界的規模へと拡大する状況を踏まえ、1984年に「難民を助ける会」と改称し、AARの活動も支援対象地域を広げることとなりました。
さらにその後、障がい者支援や地雷・不発弾対策など、支援の現場で直面する新たな課題に応える形で広がり続けています。結果として、45年という長い年月にわたり活動を継続するに至っています。この間、様々な困難を抱える多くの方々と出会い、多様なニーズに応えるために尽力してまいりましたが、これほどまで長く活動が必要とされる状況が現在もまだ続いているという現実には、改めて深い悲しみを感じています。
それでも、AARのような特定の宗教的なまた政治的な後ろ盾のない支援団体が45年もの間活動を続けることができたことは、内外の多数の皆さまがAARを支え続けてくださったおかげであり、これは大きな希望でもあります。
これまでの45年間の活動を通じ、65以上の国や地域で困難な状況にある数多くの方々の命と安全を守り、彼らが再び笑顔を取り戻す姿を見届けることができました。私たちの支援は決して大規模ではありませんが、確実に一人ひとりの生活を支え、未来への希望を育んできました。
近年、世界的な気候変動により自然災害が頻発し、新たな紛争が勃発するなど、私たちを取り巻く状況はますます厳しさを増しています。これからも私たちは、一人ひとりに寄り添い、安心して暮らせる環境を取り戻すために全力を尽くしてまいります。
今後も、新たな課題に向き合いながら、これまで培ってきた経験とネットワークを最大限に活かし、さらに成長しながら、より多くの人々に支援を届けるために邁進していく所存です。どうぞこれからも変わらぬご支援とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
人道危機への挑戦:AAR創立45周年記念シンポジウムを開催
11月10日、長期化する人道危機の現状を伝えるとともに、現場で活動する国際NGOに求められることを考えるため、創立45周年記念シンポジウム「長期化する人道危機への挑戦」を開催しました。『人道危機の現状』と題した第一部では、AARと長年協働して地雷除去を行う英国のNGOヘイロー・トラストによるビデオ報告の後、モハメド・オマル・アブディン氏(スーダン障害者教育支援の会(CAPEDS/キャペッズ)代表理事)がスーダンで長期化する内戦の影響について報告し、行政機能の崩壊や地方に避難する避難民への支援強化を通じた地方での開発モデルの必要性を強調しました。
第2部では忍足謙朗AAR常任理事(元国際連合世界食糧計画アジア地域局局長)、緊急人道支援学会理事の柴田裕子さんが、厳しさを増す国際情勢にあって、日本の国際NGOを取り巻く環境と将来の可能性について解説。忍足理事は「日本のNGOは大きな資金を持つ国連組織と提携し、予算を確保して現地で経験を積むべき。危険とされる地域では、日本のNGOの持つ中立性が強みになる」、柴田さんは「日本の国際NGOは、企業などと連携して専門性を身に付け、人道危機に対する対応力を向上させていく必要がある」と語りました。
パネルディスカッションでは、多数の質問が寄せられ、報道減少や支援の現地化など多様な課題が共有されるとともに支援継続の重要性が確認されました。
当日の様子は全編以下で公開しています。ぜひご覧ください。
「今、AARスタッフが思うこと」
AAR紹介動画が完成しました
AARは45年間にわたり、世界65を超える国と地域で活動してまいりました。支援の現場で、困難に立ち向かう人々と向き合いながら、日々奮闘するAARの職員たち。彼らの想いとそこから見える被災地や難民の状況とは。ぜひご覧ください。
マンスリーサポーターを募集
難民をはじめ、人道危機や自然災害により困難に直面している方々に一刻も早く支援を届け、その後の歩みまでを支える「AARマンスリーサポーター」を募集しています。「すぐに支援を届けてほしい」「自分ができることで協力したい」という皆さまの想いを支援現場に迅速に届けます。