AAR Japan[難民を助ける会]が設立した1979年当初は、すべての業務をボランティアの皆さんが担っていました。その後、組織が大きくなるにつれて有給職員が増えてきましたが、現在でもとても大きな存在の皆さんです。ボランティアを始めたきっかけや、活動を続ける思いなどをご紹介します。(聞き手:広報インターン 水野子)
宗方洋子さん
「誰かのためではなく、巡り巡って自分のためになっている。それが困っている方の役に立っていれば幸いです。」とにこやかに話すのは、毎週水曜日にボランティアいらっしゃる宗方さん。
海外駐在員が帰国したときに支援現場の話を聞いたり、普段関わりが少ない世代や、自分とは異なる経験をしているスタッフやボランティアの方々と話したり。ボランティアを通して、新たなことを学べる環境があるのは刺激的で視野も広がる、と活動の魅力について教えてくださいました。
2014年8月、NHKのテレビ番組「サラメシ」にAAR事務所のお昼の様子が放映されていたのをたまたま視聴。こんな団体が家の近くにあるのか、と早速ホームページをのぞくとボランティア募集の案内があり、軽い気持ちで応募してみたそうです。初めて参加した時に、ボランティアの方々の雰囲気がとても良かったので続けてみようと思った、と当時を振り返ります。
「ボランティアで担っている会報の発送作業などは、業者に頼んだりすることもできるのだろうと思います。けれど、事務局長(当時)から”支援者もボランティアもスタッフも一緒になって、みんなで活動しているのがAAR”、という話を聞き、自分たちの活動にも意味があることを実感しました。」と話してくださいました。
西垣裕美子さん
「学生のころからAARでボランティアを続けてきて、段々それが自分の生活の一部になってきています。」と笑顔で話すのは、土曜ボランティアの西垣さん。ボランティアをはじめたのは、大学の授業の単位取得のためでした。以降、活動を続けて今年で11年目。ずっと自分のペースで携わっていると仰います。
西垣さんはもともと紛争問題などに興味を持っていましたが、テレビで流れてくるニュースを聞いても、どこか遠い場所で起きていることのように感じがちだったそうです。けれど、「スタッフから海外での支援活動について直接話を聞くうちに、世界で起きている問題がより自分に近しいものとして考えられるようになりました」と、自身の変化を語ります。
ボランティア活動では、グローバルフェスタなどのイベントに出て、来場者にAARの活動を説明することもあります。そんな時は、日本で生活している自分たちと世界が繋がっているということを、同じ立場・目線で話すように心がけているそうです。活動で楽しいことは何かと伺うと、年代や知識量などさまざまな人と出会えることや、あたたかい人ばかりでボランティア同士も仲がいいこと、など、嬉しそうに話してくださいました。
※新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、参加される皆さまの安全を考慮して現在は活動を停止しております(2021年7月13日時点)。
水野萌子MIZUNO Moeko東京事務局インターン
2020年2月からインターンとして、広報業務に携わる。大学では、国際法・国際政治を専攻。東京都出身