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支援事業部 プログラムマネージャー(アジア事業担当) 園田 知子「AARでの私の仕事」

2023年5月16日

    園田の笑顔の写真

    園田 知子Tomoko Sonoda 支援事業部 プログラムマネージャー(アジア事業担当)

    入職するまでのキャリア・経験を教えてください

    大学卒業後、イギリスにある日本大使館で働いていた時、ザンビアやケニア、イエメンなどに行く機会がありました。数日間ずつの滞在でしたが、その間に各国で見聞きしたことが強く印象に残りました。大使館勤務の任期を終えた後のことを考えていた時期でもあり、元々関心があった教育分野で、国際協力の道に進んでみようと決めました。

    日本大使館で2年半の勤務を終えた後、イギリスの大学院の修士課程で教育開発について学びました。そして、地元の中学校での勤務や、カンボジアでの青年海外協力隊の活動を経てAARに入職しました。

    教壇に立ち英語を教えている園田

    青年海外協力隊の任期中、授業時間外に小学校の教室を借りて子どもたちに英語を教えていた(2010年)

    AARを選んだ理由や、NGOで働く想いは?

    AARは多様な人間が互いを認めながら共生できる社会を目指していることに共感しました。それまでに勤務した学校や大学院では、障がい児の教育について考えることがあったので、障がい者支援分野での活動にも関心を持ちました。また、当時はカンボジアに駐在事務所はありませんでしたが、現地の団体を支援しており、カンボジアとのつながりも持ち続けられるかなと思いました。最初からNGOで働くと決めていたわけではないですが、NGOの仕事は自分に合っていると思います。これまで従事した活動を通して、NGOだからこそ出会い、声を聴き、支援を届けられる人たちがいることを実感しています。

    カンボジア駐在中に経験した印象に残っているエピソードはありますか?

    5年半の間に出会った学校の先生や地域行政の職員、子どもたちなど、いろいろな人の顔がエピソードとともに心に浮かび、どれか1つを取り上げるのは難しいです。ただやはり、それまで学校に通っていなかった子どもが教室で学ぶ姿を見たり、知的障がいがある子どものお母さんが、子どもが1から10まで数えられるようになった様子を嬉しそうに見せてくれたりしたときの気持ちは強く心に残っています。どんな子どもも学びたいし学べるのだと、改めて思わされることばかりでした。

    右足に障がいがある児童と園田の笑顔の写真 左側には自転車がある

    足に障がいがある児童が学校に通いやすいように自転車を届けた(2017年)

    駐在中に大切にしていたことはありますか?

    現地の人たちの考えや思いを丁寧に聴き、尊重すること。そして、自分たちの関わり方一つで相手の生活や人生が変わり得ることを自覚し、常にその重みや責任を感じて行動することです。また、一人ひとりとコミュニケーションをとる時、自分たちの活動がその地域や人々に及ぼす影響について考える時、成功や失敗の要因について考える時など、あらゆる場面で想像力を働かせることを忘れずにいたいと思っています。

    制服を着た子供たちと園田の集合写真

    バリアフリー舗装をした小学校の子どもたちと(2013年)

    現在の担当業務を教えてください

    東京事務局の支援事業部に所属し、マネージャーとして、カンボジア、アフガニスタン、パキスタンの事業を担当しています。これらの国では、インクルーシブ教育を推進する事業、洪水や地震の被災者支援、地雷や不発弾などの爆発物を回避するための教育などを実施しています。
    会内のモニタリング・評価チームの一員として、各国で実施した事業のインパクトや持続性を評価し、学びを蓄積・活用していける制度の導入にも取り組んでいます。

    参加者の前でパワーポイントをつかいながら壇上で話す園田

    シンポジウムや会議で講演することも

    仕事のやりがいを教えてください

    さまざまな国や地域の人たちの生き方や考え方に触れることは、自分の視野を広げてくれます。現地の人たちと互いの意見や経験を共有しながら一緒に考え、物事を進めていくことは、大変ですが楽しいです。住む国や置かれた状況は違っても、同じ人間として学び合い、支え合えるのだと感じられます。また、現地にはいなくても何か自分にできることをしたいと考えている人たちの思いを、活動地に届ける役割を果たせることもやりがいの一つです。

    これからNGO、AARで働きたいと考えている方へ

    国際協力やNGOの仕事が気になるなと思ったら、その好奇心を大事にしてほしいです。そして、できることから始めてみるとそこからつながりが生まれていくと思います。国際協力の世界に入ったきっかけや思い、経験やスキルが異なる多様な職員が集まり、ビジョンを共有して力を合わせることで、良い活動ができ、少しずつでも社会を変えていくことができます。いつか皆さんもその仲間の一人になっていただけると嬉しいです。

    (2023年5月のインタビューより)

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