地雷廃絶を目指す国際ネットワーク「地雷禁止国際キャンペーン・クラスター弾連合(ICBL-CMC)」のアジア太平洋グループは、複数の国が対人地雷禁止条約(オタワ条約)およびクラスター爆弾禁止条約から離脱・後退する動きを見せていることに対し、深い懸念を表明する共同声明を発表しました。この声明は、6月17日からスイス・ジュネーブの国連欧州本部で開催される同条約の「会合間会合(Intersessional Meeting)」を前に発表されたものです。
人道的軍縮の原則を守るよう呼びかけ
声明では、これらの条約は単なる法的文書ではなく、「民間人の保護と人間の尊厳を守る道徳的な約束」であると強調されています。地雷やクラスター爆弾は、戦争終結後も長期間にわたり人々を傷つけ、地域の再建や和解を妨げる非人道的な兵器であるとし、その使用や正当化を強く非難しています。
女性や周縁化された人々への影響にも言及
特に、女性や社会的に疎外された人々がこうした兵器の影響を受けやすく、条約からの離脱は彼女たちの安全と社会参加の機会を奪う可能性があることが指摘されています。
行動喚起:条約への再コミットメントを
共同声明は、すべての国に対して「地雷・クラスター爆弾禁止条約への明確な再コミットメント」「生存者や市民社会との対話の強化」「国際人道法や軍縮の原則を支える原則的な外交の推進」を求めており、近年新たに条約に加盟した国々の動きを歓迎し、「爆発物ではなく、正義と連帯によって築かれる平和」を訴えています。
AAR JapanはICBL-CMCアジア太平洋グループの賛同団体です。。これまで地雷や不発弾による被害を受けた地域での支援や啓発活動に取り組んできました。今後も、すべての人々の命と尊厳が守られる社会の実現を目指して、こうした国際的な動きと連携しながら活動を続けてまいります。
詳しくは特定非営利活動法人 地雷廃絶日本キャンペーン(JCBL)のHPをご覧ください。