活動レポート Report

被災地の小学校が再開しました:モロッコ地震1カ月

2023年10月11日

北アフリカのモロッコで9月8日に発生した大地震から約1カ月。特に大きな被害を受けた同国中部の山岳地帯アスニ地区では、多くの学校が倒壊して子どもたちの教育に多大な影響を与えています。AAR Japan[難民を助ける会]は現地協力団体とともに、被災者への緊急支援物資の配付に加えて、学校再開をサポートしています。東京事務局の八木純二が報告します。

被害を受けた村の子どもたちの写真

モロッコ地震で大きな被害を受けた山岳地帯アスニ地区ティンゼルト村の子どもたち

もともと経済的に恵まれていないアスニ地区では、山間の多くの村落が壊滅し、村々の小学校、地区中心部にある中学校・高校も大きな被害を受けました。校舎だけでなく、遠隔の村出身の生徒が居住する寄宿舎も損壊し、現在閉鎖されたままです。寄宿生たちは学業を一時中断して村に戻ったり、親戚を頼って遠く離れた都市マラケシュの学校に移ったりせざるを得ません。

ティニスクトゥ村の小学校内部の様子

全壊したアスニ地区ティニスクトゥ村の小学校

1階部分が倒壊した寄宿舎

地震の被害を受けた寄宿舎(アスニ地区中心部)

「地震によって子どもたちの教育が中断されてはならない」という学校関係者や保護者たちの切実な声を受けて、現地協力団体アミス・デ・エコルは、アスニ地区ティンゼルト村の小学校に大型テントの仮設教室を設置。教室の清掃や備品の準備は子どもたち自身が行い、授業では提供されたプラスチック製の机と椅子の席に着いて、先生の言葉に耳を傾けていました。

 

仮設教室を掃除する女の子と奥の席で見つめる子どもたち

大型テントの仮設教室を掃除する女の子(アスニ地区ティンゼルト村)

仮説教室に多くの子どもが集まり授業を受けている

大型テントの仮設教室。床はパレットと板材が敷かれている

アミスはティンゼルト村の小学校をモデルケースとして、被災した村々の小学校再開を目指しています。また、損壊した寄宿舎を建て直して、寄宿生を呼び戻す計画も進んでいます。アミスの担当者は「震災後の混乱が続いているが、子どもたちが教育を受ける機会を奪われてはなりません。教育の中断は子どもたちだけでなく、私たちの社会全体の損失になるでしょう」と話します。

AARは現地協力団体を通じて、被災地の人々、とりわけ子どもたちへの支援を続けています。モロッコ地震被災者支援へのご協力をどうぞよろしくお願い申し上げます。

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八木 純二YAGI Junji東京事務局

国際協力NGOで広報職員や海外駐在員として勤務後、2022年にAAR入職。広報コミュニケーション部職員として広報や渉外を担当

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