国際教育に力を入れている立命館宇治中学・高校(越智規子校長/京都府宇治市)は、生徒の皆さんが難民支援の募金活動をしてAAR Japan[難民を助ける会]にご寄付いただくなど、実践的な取り組みをしています。同校の高校3年生の選択科目「グローバル・シティズンシップ」の授業として、AAR東京事務局兼関西担当(神戸駐在)の中坪央暁が11月2日、「NGOの難民支援」をテーマにお話ししました。
授業では昨年2月から続くウクライナ人道危機、ミャンマーから隣国バングラデシュに追われたイスラム少数民族ロヒンギャ難民について、現場で撮影した動画・写真をふんだんに使って、難民が置かれた過酷な状況やAARの支援活動、NGOの役割を紹介しました。
中坪は「ウクライナ難民の9割は女性と子どもたち。ロシアの軍事侵攻が始まってもうすぐ2年、終息の兆しは見えず、難民や障がい者に寄り添うNGOの支援活動はますます重要になっている」と説明。他方で国際社会の関心がウクライナやパレスチナ問題に集まる中、「累計100万人のロヒンギャ難民への支援は先細り、難民キャンプでは絶望感が広がっている。忘れられつつある人道危機にも目を向ける必要がある」と強調しました。
質疑応答では「難民キャンプで商売をしてはいけない理由は何か」「難民の人々、特に女性たちが最も求めていることは?」「NGOで海外の人道支援に関わるようになったきっかけやモチベーションを教えてほしい」など質問が相次ぎ、高校生の問題意識の高さがうかがえました。
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